【DVD】愛のむきだし  

d0057574_22392492.jpg▼状況
レンタルDVDにて
▼動機
満島ひかりを追って
▼感想
奇跡。
▼満足度
けっさく

▼あらすじ
敬虔(けいけん)なクリスチャンの家庭に育ったユウ(西島隆弘)は、ある出来事を境に神父の父(渡部篤郎)に懺悔を強要され始める。父の期待に応えようと、懺悔のために毎日罪作りに励むうちに罪作りはエスカレートし、いつしかユウは女性ばかり狙う盗撮魔となっていた。そんなある日、運命の女ヨーコ(満島ひかり)と出会い、生まれて初めて恋に落ちるが……。




▼今回の料理
「愛のむきだし」

▼材料
「宗教」「盗撮」「パンチラ」「児童虐待」「性的虐待」「殺人」「カルト教団」「洗脳」「勃起」「レズビアン」「ソロ活動」「拉致」「監禁」

▼準備するもの
1.ユウ役・若手俳優 1名
 ・ヘンタイである、もしくはヘンタイになれること(必須)
 ・ヘンタイである、もしくはヘンタイになれることに誇りを持てること(必須)
 ・勃起という言葉に抵抗を覚えないこと(必須)
 ・女装が可能であること(必須)
 ・女装が似合うこと(必須)
 ・女装したままアクションをこなせること(必須)
 ・女装していなくてもアクションをこなせること(必須)
 ・オタク的ではないこと(必須)
 ・陰湿な感じがしないこと(必須)
 ・ナイーブな雰囲気であること(要相談)
 ・ロウ方向に壊れることができること(要相談)
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※適格者:西島隆弘

2.コイケ役・若手女優 1名
 ・サイコ演技が可能であること(必須)
 ・いやらしいからだつきであること(必須)
 ・毒蛇的であること(必須)
 ・むしろ蟷螂てきであること(必須)
 ・追いかけられるより追い回すほうが好きであること(必須)
 ・真綿をしめるように追い詰めるのが好きであること(必須)
 ・体を張れる事(必須)
 ・同性とハードなキスシーンをこなせること(必須)
 ・同性とベッドシーン(タチ)をこなせること(必須)
 ・それなりにアクションをこなせること(要相談)
 ・ギミックなしで威圧感があること(要相談)
 ・ハイ方向に壊れることができること(要相談)
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※適格者:安藤サクラ

3.ヨーコ役・若手女優 1名
 ・体を張れる事(必須)
 ・アクションシーンをこなせること(必須)
 ・下着を見せることに抵抗が無いこと(必須)
 ・ソロ活動が可能であること(必須)
 ・同性とハードなキスシーンをこなせること(必須)
 ・同性とベッドシーン(ネコ)をこなせること(必須)
 ・感情起伏を自在に操れること(必須)
 ・様々なコワレ演技が可能であること(必須)
 ・笑って明るさのあること(必須)
 ・怒鳴って迫力のあること(必須)
 ・照れて可愛げのあること(必須)
 ・吼えて圧倒できること(必須)
 ・壊れて儚げであること(必須)
 ・沈んで同情できること(必須)
 ・喜んで共に喜べること(必須)
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※適格者:満島ひかり

▼レシピ
まず1時間かけてユウの生い立ちを描き、次いでコイケのバックボーン、ヨーコの半生を描く。
運命の日以降は視点を変えながら、ユウの思惑、ヨーコの思惑を描き、途中休憩を挟んでコイケの思惑をじっくりと描く。この時点で2時間半。
コイケの思惑のみが成功し、一家が失踪して以降はユウに視点を戻しヨーコの奪還を目指す。
ヨーコを奪還した後は約20分かけてじっくりと物語の後始末を行う。
終幕まで約4時間。

▼コメント
・・・・・・・。
いや、普通に考えれば、こんな材料でまともな映画が取れるわけがないし、こんなに条件が厳しい人材を用意できるはずがない。
だからこの映画は上映どころか、撮影すらままならないような映画であるはずなのに、この映画は、ちゃんとキャストを集め、ちゃんと撮影され、ちゃんと上映され、ちゃんとDVDになって今私の手元にある。

そして何はともあれ、この映画が最高に面白い映画であるという事実。

本当に奇跡としか言いようが無い。

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特に、ヨーコ役の満島ひかりの凄さといったら、ここに書き出したらきりが無いくらいに次々と出てくる。
怒る、笑う、照れる、怒鳴る、責める、吼える、そして壊れる。
その全てがどれもこれも魅力的って一体どういうことだろう?
ハマリ役なんて言葉でくくれるほど今回の彼女は甘くない。
自分自身の全存在をかけてヨーコになりきった、そんな感じ。

とにかくまあ、ものすごい熱気に包まれた4時間で、飽きるどころか物語が進むにつれどんどん引き込まれていき、戻ることができなかった。その熱気は登場人物のテンションの高さで作られるような観客置いてけぼりの熱気ではなく、映画そのものが持つエネルギーが放つ熱気。インタミッションをはさんでもすぐに次のディスクを入れたくなる、そういう熱気が充満していた。
ものすごくテンポよく進むのも好感。

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この長い時間をかけて園子温監督が描きたかったものはおそらく、むきだしの純愛。
誰かが誰かを想うこと、誰かが誰かに想われること、誰かが誰かを想っていると気付くこと、誰かが誰かに想われていることに気付くこと。誰かを求めるのではなく、誰かを傷つけるのではなく、ただありのままの自分であること、そしてそれを認めていくこと。
自分も他人も全てをひっくるめて、全部まとめて受け入れていくこと。

すれ違いだらけに世の中に、ちょっと時間をかけ回り道をしながら、ポッと咲かせた愛の奇跡。
この結末には納得の満足。

≪追記するコーナー≫
教団の洗脳からこちらに呼び戻そうと必死でヨーコに呼びかけるユウ、
ユウをこちらの世界に呼び戻すために必死でユウに呼びかけるヨーコ、
全く違った状況なのに、全く同じに見えるのは、私が歪んでいるからか、どうなのか。

▼対象
長さは気にならないので、宗教に抵抗が無ければどなたでも。
▼見所
・ユウ
AAAの楽曲が聞きたくなり「仮面ライダー電王」の主題歌を何度か聞いた
・コイケ
いつ見てもコワレた演技なので「風の外側」が一体どんな役柄なのか気になる。
・ヨーコ
「コリントスの第13章」を暗唱する満島ひかりがあまりにも恐ろしく、そして神々しく見え、背中に寒気を感じつつも目を逸らすことができなかった。
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by unknown0083 | 2009-08-04 22:54 | 映画

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