【映画】沈まぬ太陽  

d0057574_13193135.jpg▼動機
渡辺謙、凱旋
▼感想
この物語こそ3部作でやるべきだったのでは?
▼満足度
★★★★☆☆☆ そこそこ

▼あらすじ
国民航空の労働組合委員長・恩地(渡辺謙)は職場環境の改善に奔走した結果、海外勤務を命じられてしまう。10年におよぶ孤独な生活に耐え、本社復帰を果たすもジャンボ機墜落事故が起き、救援隊として現地に行った彼はさまざまな悲劇を目の当たりにする。そして、組織の建て直しを図るべく就任した国見新会長(石坂浩二)のもとで、恩地は会社の腐敗と闘うのだが……。




▼コメント
この映画を見ながらに感じた違和感から記載。d0057574_13342521.jpg

ひとつめ
「時代に翻弄された一人の男の半生」を描いた壮大な物語だとおもっていたのだが、実際は「日本航空」の腐敗を描いた非常にミクロな世界の物語だったということ。

ふたつめ
主人公恩地は「決して信念を曲げなかった一本筋の通った男」という設定かと思っていたのだが、実際は今現在自分が置かれている場所が世界のすべてだと思い込み、そこに心血を費やすことで何かの為になっていると勘違いした「心の置き場所を間違えてきた男」だったということ。

みっつめ
家庭内での問題が発生しても、時間の経過とともに何事もなかったかのようになっていること。このあたりはどんなエピソードを入れたとしても100%母親が悪いということにしかならない部分なので必然性がない限りカットしてもよかったんじゃないだろうかと思う。

よっつめ
すぐに不要だと気づくシーンが多く、それでいて全体的に過剰演出気味なところ。墜落に至るまでの機内の様子や、遺書を二度読ませたりと、不要もしくはどっちかだけでいいものが多い。そういう映画じゃないんだろうから、はっきり言って邪魔なだけ。

いつつめ
安いCG。航空会社の映画なのに、飛行機のほとんどがCG(整備していたのは本物と信じたい)というとんでもない有様。飛行機が飛ぶたびにウソくさいCGに激しくガッカリさせられるのは何とかしてほしかったところ。

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以上がとても大きなマイナスファクターだったが、渡辺謙の熱演ですべてフォローされている、というのがこの映画の評価。多分、同じ内容で渡辺謙以外の人間がこの映画の主演をしたら、それは相当ヒドイものに仕上がっていたんじゃないかと思う。
それを「それなり」に面白い映画にまで引き上げた渡辺謙は、やはりすごい人なんだろう。

この映画をみて驚いたことは、日本航空がある意味「国営」だったという事。
「そうかだからストライキなんて呑気な事をやってられたんだ」と、
とても納得してしまった。

以上が感想。
この展開の速さから言って、映画で三部作、もしくはドラマで2クール使って、じっくりと伝えるのが最良だったかもしれない。
と、原作未読者ながら、そんな風に思った。

≪追記するコーナー≫
あっさりまとまったので、書き残しをだらりと書くコーナー。
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ワールドワイドに行動していても、結局ミクロな世界にしか生きられない男だった恩地。
悪い人間でないことは確かだろうが、彼のやっていることは全て「自分」と「自分の近くにいる人間」のためであり、本当に見なければいけないところを、いつも見落としてきている気がする。

また、山田辰夫に言った、
「まずご遺族の話を聞いて、保障の話はそれからだろ」
との台詞が劇中の名シーンの名シーンではあるが、

「まず遺族を懐柔しろ。
 その後で保障の話に持っていけば、都合よくまとめられる」

というような意味にも取れるセリフにさえ、人情味を持たせてしまうところはやはり流石の渡辺謙だった。

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ラストシーンが強烈なインパクトだった行天。
会社を見上げながら、どこかほっとしたように見えたのは、監督の演出なのか、それとも三浦友和のアドリブなのか。

その役柄の広さから、悪人なのか善人なのか全然分からず困惑させられた石坂浩二。
劇中、この人だけが「絶対善」であり、それに近い部分が「善」、相対するところが「絶対悪」という構図だったような気がする。

その他、木村多江と見覚えのあるような気がする旦那と、声だけ聞いてすぐにそれとわかる鶴田真由、大岡裁きを見せない加藤剛、不毛地帯?な品川徹あたりが印象的だった

▼状況
ユナイテッドシネマ前橋にて無料鑑賞券で鑑賞
▼観客
中高齢のお客様方約100名(連れられを除くと私最年少な疑惑)

▼対象
・ご遺族向けな映画ではない
・若いタレントは戸田恵梨香しいないので、若者向けじゃない
▼見所
水面下で繰り広げられる戸田恵梨香(本作)vs多部未華子(ドラマ「不毛地帯」)の娘対決?
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by unknown0083 | 2009-10-31 10:30 | 映画

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