【映画】告白  

d0057574_22351441.jpg▼動機
バカにしに
▼感想
驚くほど良く出来た映画化
▼満足度
★★★★★★☆ いいかも

▼あらすじ
とある中学校の1年B組、終業式後の雑然としたホームルームで、教壇に立つ担任の森口悠子(松たか子)が静かに語り出す。「わたしの娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではなくこのクラスの生徒に殺されたのです」教室内は一瞬にして静まりかえり、この衝撃的な告白から物語は始まっていく……。




▼コメント
d0057574_22381430.jpg
恐ろしく、良く出来た実写映画化だった。

この原作小説に込められた作者の純然たる悪意を、実写映画では映像化できるわけがないとタカをくくっていたのだが、見事なまでに再現した上、さらに何割か増しで映像化されていたことに対して、素直に敬意を表したい。

まともな登場人物が殆どいない原作から唯一まともそうだった少年Bの姉を削除し、
女教師の告白のシーンではイマドキの生徒達の喧騒を見せつけ、
見た目は特にこれといったところのない生徒だった委員長をかなりの美少女に変更し、
少年Bに贈る寄せ書きのシーンでは殊更にポップにすることで仕上げて無邪気な悪意を強調したり・・・。

これだけでも随分と凄いものなのに、加えて主題歌がレディオヘッドときた。

監督、完全に楽しんでやってる。

やっぱりこういうのは突き抜けてナンボの面白さ。
ぼんやりした監督だったら、ここまで凄い映画にはならなかったと思う。
中島哲也監督、お見事です。

d0057574_22383644.jpg
完全に原作に忠実というわけではなく、ところどころ大幅に変更していたりするのだが、原作のいいところを完全に引き出しているので、原作に感動または感銘を覚えた人ほど高い評価になるんじゃないかと思う。

だからこそ、原作読者が敬遠しそうな劇場広告やテレビCMの不出来が残念だったりする。
※私は松たか子って時点でアレだったが・・・

≪一言コーナー≫
原作からの変更点を元に各登場人物およびキャストにこそこそと。

▼森口悠子(女教師)
d0057574_22351441.jpg「あなたに出来るわけがない」と思っていた私の想像の中の森口悠子像を、寸分たがわず再現して見せた松たか子に拍手。
この映画が面白かった何割かはあなたの功績です。
原作同様、森口は「超えている」とばかり思っていたので、途中の慟哭のシーンが意味不明だったが、映画版の森口は「超えていない」状態だった事がわかり、なるほど上手い演出だったと感心した。

▼北原美月(委員長)
d0057574_22551483.jpg平凡な外見の原作から、少女時代の堀北真希を彷彿させる美少女へ変貌。
その影響か一番設定変更が多いキャラクターに。
この変更により原作にあったいくつかの微妙な点が解消されているのはよい変更といえる。
ただ、大人の言うことを鵜呑みにしない冷静な委員長の姿は残して欲しかったかも。

▼渡辺修哉(少年A)
殆ど設定変更のないキャラクター。
原作では北原美月に惚れた理由が明確だったが、北原美月の設定変更によりそれが使えなくなったため「暇つぶし」とかにされたのはちょっとかわいそうだったかな。
原作では本当に天才だったが、映画版では普通よりちょっと上。これもいい変更かも。

▼下村直樹(少年B)
ある意味このキャラクターがいかに矮小な人物であるかが鍵になる物語なので、この役者さんはとてもがんばったと思う。
出番の殆どを母親役の木村佳乃に持ってかれてしまったため、ところどころ描写不足があったのはかわいそうだが、力関係やら時間の関係やらからしたら仕方のないところかも。
変わりに母が獅子奮迅の働きをしたので結果オーライ。

▼下村優子(少年Bの母親)
d0057574_22405158.jpg審理サスペンスパートだった松たか子から引きついで、ホラーサスペンスパートに切り替えた功労者。
寄せ書きの真相を知るシーンなど完全にホラー映画のそれ。
木村佳乃ってホラー映画向きの女優なのかも。
原作では母親の日記を読んだ次女目線で進むのだが、映画版では見事な本人目線で進むため、よりリアルな心理描写が見られるのが映画版の強みだった。

▼寺田良輝(ウェルテル)
d0057574_2241595.jpg設定変更は見当たらなかったが、原作をウェルテルをはるかに超えたキャラクターになった。
完全に自分に酔っちゃっているウェルテルを、どっちかって言うとクールな感じのする岡田将生に果たして演じる事ができるのか?という心配もあったのだが、なんというかとっても楽しそうだったのが印象的。
原作以上に酔いが回っているのは、演出の力か、演者の力か。

≪追記するコーナー≫
過去2記事くらいで「駄作確定」とか言っちゃってホントすみませんでした。

▼状況
MOVIX伊勢崎にてレイトショウ価格で鑑賞
▼観客
50名ちょっと(カップルと何故かシニアな方々も多数)

▼対象
原作を気に入った人であれば問題なく見る価値あり
▼見所
「なーんてね」
[PR]

by unknown0083 | 2010-06-11 21:10 | 映画

<< 【GNO3】35日目 ジオンの... 【GNO3】32日目 ア・バオ... >>