【映画】BECK  

d0057574_032719.jpg▼動機
「コスプレコント」としては出来が良さそう?
▼感想
コユキの声は「モスキート音」ってやつ?
▼満足度
★★☆☆☆☆☆ このへん 

▼あらすじ
平凡な毎日を送るごく普通の高校生コユキ(佐藤健)が、偶然天才ギタリストの南竜介(水嶋ヒロ)と出会い、才能あふれる千葉(桐谷健太)、平(向井理)、サク(中村蒼)らとともにBECKというバンドを結成する。コユキは天性の才能を開花させ、バンドも成功を重ねていく中、ある日、ロックフェスへの出演依頼が舞い込む。




▼コメント
監督が「20世紀少年」の堤幸彦ということだったので、
見る前から内容なしのコスプレコントという位置づけで楽しもうと思っており、
また、原作の大事なところはぶっ壊す癖に、
中途半端に原作通りやろうとする意思の弱さが垣間見える氏の仕事だからこそ、
コユキの歌声は何らかの手段を講じて絶対にごまかしてくる思っていたで、
案の定「聞かせない」という手段を使ってきたのにはちょっと安心したのだが・・・

まあ、正直コレは逃げだよね。

劇中コユキが歌うのは六回。
1.釣堀で真帆に合わせてダイイング・ブリードの曲を歌うシーン、
2.メンバーの前で「Looking Back」を歌うシーン、
3.エディとマットの前で「Looking Back」を歌うシーン、
4.ダイイング・ブリードのシークレットライブでのマットとのデュエット、
5.グレイトフルサウンドでの「Looking Back」と、
6.ラストソングの「Moon Beams」

そのうち1~5は主旋律にストリングとSEを被せフラッシュバック映像とかもあわせていたので演出といえなくもないけど、ラストソングはカラオケなんだもん、これはない。
最後の最後でがっかりだった。
※つうか、本当はコユキの声より「ルシール」の音の再現の方が難しいハズじゃない?

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シナリオ面では、コユキ周辺(コユキ・サク・真帆)の設定年齢を二歳高めてしまったために、本来二年半掛けて進むプロセスをたった半年で進めるという荒業が必要になった結果、「ジェットコースター展開」というよりは「リニアモーターカー展開」といった感じのする超絶展開が繰り広がった実写版「BECK」に、原作未読者がついていけたのかどうかという所と、原作読者があっけに取られていないかという所がとても気になる仕上がりになっていた。

本来は前後編ものでもよさそうな長さなのに、150分一本勝負になっていたのは、ボーカル演出の問題(この手法を二度は使えない)があったから二部作に分けられなかったんじゃないかと推測できるのだが・・・。

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それにしても、捨てるキャラと残したキャラのバランスは相当に悪い。
ファンサービスといえば確かにそうなのかもしれないが、メインキャスト以外は全員が全員ゲストっぽい扱いなのは何とかならなかったものか。
あの程度のエピソードしか入れられないなら、兵頭も宏美も不要だと思う。
代わりにコユキと竜介および斉藤さんとの仲介役だった泉ちゃん、
斉藤さんとコユキの仲を深める役の桃ちゃんとかがいたほうが良かった。
※それと何で「ペイジ」が斉藤さんちじゃなくて竜介の家にいたのか意味が分からなかった。

ルシール発見の件が現代風にアレンジされていたのはまあよかったのだが、
シークレットライブにビデオカメラが持ち込めるか、普通?
エディにさえ薬莢送らなければ矛盾しなかったのに、
こういう詰めの甘さがいたるところに存在するのが気になる。

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劇中曲はいかにも日本人が作りましたって曲ばかりでガッカリ。
ダイイング・ブリードの曲なんか「この程度なん?」っていう有様だし、
「Looking Back」なんて「ZIGZO」の「White Daydream」と似てるし。
※ZIGZO大好きですけどね・・・
序盤で「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」をかけるんだったら、
それと戦うくらいの気概は最低でも見せてくれないと。
「BECK」にはそういう音楽を期待されているってことくらい解ってるはずなんだけどね。
※「Moon Beams」の横ノリ演出にも「やっちゃったな」と思った私

また、エンディングテーマに使われたOASISの「Dont Look Back In Anger」にも苦言。
コレはきっとコユキのモデルがOASISのボーカリスト「リアム・ギャラガー」だというところからの選曲なんだろうけれど、この曲でボーカルを取っているのはギタリストである「ノエル・ギャラガー」だ。
狙ってのことなのか無知なのか判断つきにくいが、これは多分単なる無知なんだろう。
恐らく「耳障りのいい曲」を選んだ結果、一番選んじゃいけない曲を選んでしまったという結末。
最低。
※この選曲から感じ得ることは、居場所を奪われる千葉の虚脱感であって、それは今作中のテーマじゃなくもっと後の話になる。だからそっちで使う分にはいいと思う。

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ついでにもうひとつ苦言を。
ライブ後の複線を引いておきながら、ライブで盛り上がってそのまま終わっちゃうのは汚い。
レオン・サイクスとの賭けに、勝ったのか、負けたのか、無効になったのか。
それを有耶無耶にしたままこのエンディングに持っていくのは卑怯だ。
エンドロールで後日談があるかと思ってみてみればそれもない。
正直観客なめるのもいい加減にしろって感じがした。

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とまあ、正直映画の内容としては褒めるところが殆ど見当たらない、あってたとしても他で帳消し以下というありさまな実写版「BECK」、青春映画もしくは音楽映画としてはとてもひどい部類に入る代物だったが、物語の連続性を完全に無視してワンシーンワンシーンのみに着目し、有名俳優を起用して漫画版「BECK」の名シーンを再現した「コスプレコント」としてみるならば、それはかなりレベルの高いものに仕上がっていると思う。

以下、それを踏まえたうえで一言コーナー。

≪一言コーナー≫
原作画像と映画画像を比較できるようになってないのが今作の難点。
どのキャラも中期の原作タッチに合わせてきた感じがするのは気のせい?
とりあえず、それぞれのキャストに対して言いたいことをさらさらと。

d0057574_0334255.jpg▼コユキ 佐藤健(80点)
見た目はあんまり似ていないのに、見ているうちに段々と「コユキだ」という気になってくるのは、きっと佐藤健のマジックに引き込まれているからかも。
テレキャスを守ろうとするシーンの意志の見せ方とか、地味な所の演技が上手いんで安心して見てられるのがいい。
「良太郎(電王)と同じだからだろう?」というツッコミはなるべくなしで。

d0057574_0335649.jpg▼竜介 水嶋ヒロ(80点)
佐藤健のコユキとは逆に、見た目は完璧に近い水嶋竜介。これで喋り方がいつもの水嶋節じゃなければ完璧だったんだけど、そこがちょっともったいないかな。
何がすごいって妹役の忽那汐里とは10歳離れているのに、それを全く感じさせない若々しさがすごい。
「天道(カブト)の時と一緒だろう?」というツッコミはなるべくなしで。

d0057574_03472.jpg▼千葉 桐谷健太(90点)
これはもう笑うしかないってくらい千葉。違うなって思ったのは声だけで、でもまあそこは各人いろんなイメージがあるだろうという所なので良しとしよう。
劇中に見せる機会はなかったが千葉の持つ一本気な所もちゃんと醸し出してる所は流石。
しかしこの人「ソラニン」の時もビリーにそっくり化けてたね。拍手。

d0057574_0341842.jpg▼平くん 向井理(90点)
確かにこれは平君なんだよね。静止画でみるとみると左程似ていないのに、動いているのを見ると確かに平君。
何でだろう?
メンバー内で唯一声が低いのも功を奏しているかも。
鑑賞後に漫画を読み返した際、平君にふと向井理がかぶる瞬間が何度もあった。
本物かと。

d0057574_034307.jpg▼サク 中村蒼(35点)
似せてくる堤幸彦にしては全く似てないし、イメージも遠い。
これでサクですよって言われてもなぁ・・・って感じ。
どこかしら似ているところがあるだろうと真剣に探してみたものの、どうしても見つけることができなかった。
残念。

d0057574_0344014.jpg▼真帆 忽那汐里(65点)
本人が真帆に似ているかと言われれば正直全く似ていないのだが、曲りなりにもこの子が真帆だと認識できるのは竜介の妹というのが分かっているからであって、つまり半分以上は水嶋ヒロのスコアという事になるのだが、映画もバンドもチームプレイだから、そういうのもまたアリかなって思う。
演技はちゃんと真帆だった。

d0057574_0345179.jpg▼斉藤さん カンニング竹山(90点)
キャストボード見たときから笑いが止まらなかった。
似てて過ぎ。
でも残念なのは演技。贔屓目に見ても「カンニング竹山」の域を出なかった。それがちょっと残念。
もう少し見せ場があってもよかったと思うんだけどね。
でも、お客さんは「イケメン」を見に来ているから・・・

▼益岡弘美 倉内沙莉(-200点)
この子ってなんでいるんだろう?
原作での良さはオミットされてるし、無理矢理出した感満載なんですけど。
そもそも他のキャストは似ている似ていないにかかわらず、ちゃんと「BECK」の世界の住人になっているのに、この子はこの映画を自分のプロモーションビデオをやっていた気がする。
最低。
※ムカつくから画像もなし。

その他、いろいろな人が出ているが、
佐藤和緒役の松下由樹は全く似てないので片桐はいりかかたせ梨乃に代わるべき、
しかしその姉役のもたいまさこは思わず「うわっ」っていうほど似ていてびっくり。
栄ニはちょっとおじさん過ぎたかな? ※水嶋ヒロと同い年には見えません
蘭役の中村獅童は流石というかなんというか。
意外と似ていたレオン・サイクスと、
似ても似つかぬエディ・リーの対比も笑えるかな?

それと、ベル・アームのボーカル宮沢学が全力で消されているのにも驚いた。
平君はエイジと竜介が連れてくるボーカルで判断したんじゃないのかよ・・・


≪蛇足するコーナー≫
個人的には、
仮面ライダーカブトの水嶋ヒロ、
仮面ライダー電王の佐藤健、
仮面ライダーNEW電王の桜田通と揃えたんだから、
あとは、山本裕典や瀬戸康史や武田航平や中村優一やら細川茂樹やら、
奥村夏未や芳賀優里亜やらをきっちりそろえて

「仮面ライダーBECK」の方が潔いいじゃん?

なんて事をずっと思っていたのだが・・・

向井理の平君と桐谷健太の千葉は超えられえない壁として存在すると思うので、
まあ、それは妄想キャストという事で。
※仮面ライダーG電王の古川雄大も出ているのはタイミング的には偶然だと思っているが・・・


▼状況
ユナイテッドシネマ前橋にて無料鑑賞券で鑑賞
▼観客
50名ちょっと女子中高生ばかり

▼対象
イケメンが好きな人たちかな?原作ファンはわざわざ見ない方がいいかも。
▼見所
私にはコユキの歌声はさっぱり聞こえなかったのだが、
館内の女子中高生達にはバッチリ聞こえた人もいたらしので、
「これがモスキート音っていうものなんだな」
と、一人で納得してみた。
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by unknown0083 | 2010-09-23 00:48 | 映画

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