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【映画】虹の女神 Rainbow Song  

【映画】虹の女神 Rainbow Song_d0057574_22551170.jpg■状況
MOVIX伊勢崎にてスペシャルデー価格で観賞
■動機
結果を先に言ってしまう予告編に惹かれて
■感想
面白かった

■あらすじ
岸田智也(市原隼人)は映像制作会社で働く下っ端のADで、ある日大学時代からの友人・佐藤あおい(上野樹里)が飛行機事故で命を落としたことを知る。




■コメント
予告編をみてとても驚きました。「彼女が死んでしまったのは・・・」とか突然言い出すんです。もう、その瞬間にコレは見ようと思いました。
ヒロインが死んでしまうという話はテレビCM等でも流れており、制作サイドの本作に対する興味の引かせ方のうまさを伺えます。

あえて結果を先に出しておいて、本編はその二人の出会いからの物語章仕立てで回想してゆき、最後に現在に戻してその先の結末を見せるという手法をとっています。
大抵の泣かせ映画は誰が死んでしまうのか大方の予想がついてしまい「どーせ誰それがしぬんでしょ」的なスタンスで観賞し、それで実際に死んでしまっても「ほら、やっぱりね」っという感想しか出てこない私にとっては、最初に死んでしまうことをわざわざ教えてくれることは変に斜に構えてみる必要もなく、素直に最初から最後まで物語りに没頭できる非常にありがたいやり方だと思います。
※上記の理由でいわゆるヒット作を見ていない私・・・

実際に見て驚いたのは、私が生まれた町がロケ地になっており、見たことのある景色ばかりだということです。その見覚えのある景色が、映画のスクリーンになると随分とキレイに見えるものだとひたすら感心しました。
土手、坂、公園、レコードショップ・・・全部見覚えある風景ばかり。
数年前まで勤めていた会社のすぐ近くも別シーンで使っていましたよ。
なんとまぁ・・・すごいめぐり合わせです。
これだけ揃うと、この映画がフィクションじゃないような気がしてくるんですね。
「どーせ死ぬんでしょ?」的な斜に構えた部分が皆無で、素直に映画を鑑賞できていたのでスゴイ勢いでのめりこみました。

物語にあわせてキャスティングしたと思わしき配役もまた、いい方向に機能していると思います。
特に上野樹里は「女を感じさせない女」の役を智也の前では演じているっというなんだかややこしい役をサクッと演じてますし、なんだか色々なものに流される感じの智也の役はやはり市原隼人で正解でしょう。
あおいの妹役の蒼井優は今度は全盲の役だったりしますがこれがまた器用に演じてます。

さて、賛否両論ある相田翔子の役柄についてですが、私も見ている最中はいらないなぁ・・・っと思ったのですが、状況に流されがちの智也が流されずに自分の意思を貫く唯一のシーンにつながる大事な場面だったのだと気付くに至り、そこまで智也と観客の心理を追い詰めた相田翔子と演出班の方々に脱帽っという感じに切り替わりました。

映像的にも様々なこだわりがあり、学生時代に撮っていた自主制作映画にもさりげない仕掛けありっと、相当色々こだわって出来た映画だと思います。
時間が経ったあと、また見たくなるような映画でした。

≪追記するコーナー≫
余談ですが蒼井優は1985年08月17日生まれで、上野樹里は1986年05月25日生まれなので、本当は蒼井優のほうが年上です。市原隼人は1987年02月06日生まれなので上野樹里と同じ年です。

■対象
意外と広く受け入れられそうな予感。岩井俊二のファン、地元の人
■見所
一万円の指輪の行方

by unknown0083 | 2006-10-28 17:10 | 映画

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