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【映画】蟲師  

【映画】蟲師_d0057574_20445423.jpg■状況
MOVIX伊勢崎にて映画の日価格で観賞
■動機
オダギリジョーと蒼井優
■感想
あれれ?

■あらすじ
蟲師とよばれる能力を持つギンコ(オダギリジョー)は、一夜の宿として泊まった庄屋の主人(りりぃ)からああで角の生えた孫娘の治療を依頼される。




■コメント
面白いと思うところと、そうでもないところがあり、そのバランスがとてもちぐはぐな感じがするなというのが、映画を観た印象です。

構成としては、最初に蟲師という存在を説明するためのエピソードを配置し、観客に分かりやすくした上でこの先の物語を進めるっというやり方だと思うのですが、その後に蟲師としての行動や活躍はあまり見受けられません。

ギンコはこの世界のなかで唯一洋服を着ていますが、これはギンコの存在が他とは違うということを観客にみせるためにいい時で形で機能していると思います。
ですが、台詞上とはいえ「ら」抜けの言葉で話すのはとてもやりすぎだと思います。

先に進むとシナリオの都合上ギンコは行動不能になってしまいます。
その間は、別のタイプの蟲師・淡幽(蒼井優)の活躍で、一応ヨレヨレながらもギンコは行動可能になるのですが、その先しばらくすると完全に復活しています。
なんと言いますか、淡幽を活躍させるために、ギンコを行動不能にしたような気配すら感じます。

この淡幽役の蒼井優ですが、登場当初弱っている時は本当に弱弱しく行動可能になってからはとても凛々しくスクリーンに映ります。相変わらずスクリーンの雰囲気を支配できる不思議な力を持っている人です。
しかし、この淡幽の活躍がこの映画のハイライトというのは少しいただけない気がします。

ゆっくりとした時間を演出している感じが見受けられ、雪はより白く森はより緑にと、古い日本の風情を幻想的に映したような景色はとても印象的です。
しかし、わざわざ「100年前の日本」と言ってしまったり、町には電気がきている等の件は蛇足感満載で、折角の雰囲気が台無しになっていると思います。

このように、折角の工夫を台無しにしてしまうものが存在するため、どうしても作品の中にのめりこむことが出来ませんでした。

また、「一所にいられない俺と、一所にしかいられない淡幽」※台詞はら抜けですの件に説明がなかったり、冒頭のエピソードのあと時間と場所がどれだけ変わったのか分からなかったり、色々と観客を置いて行ってしまうしかけが満載で、恐らくリアルタイムで悩んだり迷ったりしたら負けなんだろうなと思ってみておりました。
結局最後までその疑問は解消されることなく、ラストシーンもどちらかというと観客置き去りなイメージで終わってしまいます。※想像はつきますが
エンドロール後、観客の記憶に浮かぶのは恐らく銀髪のオダギリジョーか和服姿の蒼井優ではないかと思います。

悪い映画ではないんですが、最後までついていける人は少ないでしょう。
逆に言えば、最後までついていけた人がこの映画の本当のよさを知ることが出来るのだと思います。

■対象
原作ファンの人はよした方がいいかもです
■見所
蒼井優美人過ぎ、和服も似合うなんてもう反則

by unknown0083 | 2007-04-01 10:10 | 映画

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