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【映画】包帯クラブ  

【映画】包帯クラブ_d0057574_20554121.jpg■状況
MOVIX伊勢崎にて舞台挨拶付き先行上映にて観賞
■動機
ロケ地高崎&パン屋のコスプレ
■感想
すごいアップの多発で正直困った

■あらすじ
大切なものが少しづつ奪われていく、それを守ろうとすると知らずに誰かから大切なものを奪っている。そんなことが繰り返される毎日に嫌気がさしている高校生・ワラ(石原さとみ)は、怪我した手首の治療のために訪れた病院で、ふしぎな関西弁をしゃべる少年・ディノ(柳楽優弥)と出会う。




■コメント
舞台挨拶付き上映会が行われてるということで、物珍しさもあり先行で観賞。
定価を出すのは少しためらわれる映画だと思っていたのだが、石原さとみと柳楽優弥を見られるならと思いチケットを購入。前から5列目を確保できた。
なお、今回の感想は舞台挨拶の感想までは含まれてはいない。


天童荒太の小説を原作した映像化作品として、主にTBSで大きく取り上げられていたこの作品だが、正直内容は「あんまり・・・」といった感じ。
何が言いたいのかはわかるような気がするが、本当にそれでいいのかといわれればちょっと納得しかねる部分もある。原作を知らないので、原作からの問題なのか映画版だけの問題なのかわからないところがちょっと悲しくもあるが。
これは、実際に包帯を巻かれてみないとわからないのかもしれない。


さて、この映画とにかく音楽がうるさい
とにかく何でも感でも音楽を重ねる演出には正直ちょっとうんざり。"只今こういう気分"的な音楽を流しすぎるおかげで、映画のテンション自体も下げているような気がする。観ながら「いや、もうそれいいから」と何度思ったことか。

また、この映画とにかくアップがうるさい
眉毛からあご下辺りまでのアップがこの映画のシーンの大半を占める。石原さとみは美人だし柳楽優弥は男前なのでそれほど迷惑ではないのだが、そればっかり続くと流石に疲れてくる。効果的に使うのとそれしか能がないのとではわけがちがうということだろうか。
序盤のワラ、ギモ(田中圭)、タンシオ(貫地谷しほり)の序盤の掛け合いはなかなか面白いのだが、しゃべっている人をいちいちアップにしているせいでとても疲れてしまう。そのまま長まわしでやったほうが面白くなったのではないか、と思ってしまったりする。

包帯クラブの活動内容はともかくとして、この映画の一番のテーマは「他人の痛みを想像することで、人に優しくなれるんじゃないか。そこから何かを変えていけるんじゃないか。」といったことだと思うのだが、それだと大きな問題がある。
「誰かの痛みを想像するのは難しい」と言いながら想像しているシーンが殆どないからだ。面白い写真を撮ろうとはしているのはわかるが、それがイコールとして他人の痛みを想像しているようには見えないのは問題ではないか。

"包帯の逆上がり"にしても"その!バカに!パーンチ!"にしても、本当に逆上がりの出来ない人の立場になって考えたか、本当に聾唖の人の立場になって考えたか?
それまでに描写したディノならば、錘をつけてでも逆上がりが出来ない人の立場になったろうし、耳栓をつけてでも聾唖の人の立場にも立ったはずだ。
※葬式はよかった。そこは否定しない。

それ以外にも、モノローグ担当がその場その場で違うので物語の視点がぼやけてしまったりといくつか妙なところはある。
ちゃんとしておくべきところを抑え忘れた、そんな感じの映画。


ただ、ドラマでしか見たことのない石原さとみの演技は正直想像を超える出来栄え(特に急にテンションが落ちる演技がお気に入り)だったし、柳楽優弥は"胡散臭い奴を演じている"キャラをちゃんとそう見えるように演じていたし、貫地谷しほりも相変わらずぶっ飛んだ役で飛ばしていたし、俳優面での不満は殆どない。

なので、この映画の「あんまり・・・」感は、演出と編集、それと脚本にあるんじゃないかと思われる。つまり、監督が作品を壊してしまったのだろう。
こういう映画を観るととても残念な気持ちがしてならない。

≪追記するコーナー≫
ロケ地高崎は殆ど意味なし。パン屋(?)のコスプレはかなりいけてた。スズランの制服だろうか・・・

≪舞台挨拶のコーナー≫
上映終了後、堤幸彦監督、柳楽優弥、石原さとみの3名が登場。
さすが前から5列目ということもあり、強烈に目の悪い私にも良く見えた。
音声が小さすぎて殆ど声は聞こえなかったが、随分とロケを満喫したような話をしていた。高崎駅近くのミスタードーナツ、付近の朝5時からやってるカラオケ店、朝鮮飯店の右奥の個室などは、今後意味もなく混むような気がする。
石原さとみが真っ先に気にしたのが
「ハタチ超えてますけど制服着ちゃってます!イケてましたか?まだイケてましたか?」
だった。一気に和んだのは言うまでもない。
落ちるシーンが本当に落ちていたのは驚いた。
高崎映画祭で再び来ることがあれば、また満喫して欲しい。
※制服は似合ってましたので安心してください、さとみさん

■対象
若者向けかも知れない
■見所
ワラキックとゆうまくん※ちなみに現実世界では「ゆうまくん」じゃなくて「ゆうまちゃん」

by unknown0083 | 2007-09-08 20:55 | 映画

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