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【映画】クローズ ZERO  

【映画】クローズ ZERO_d0057574_22554224.jpg■状況
MOVIX伊勢崎にてスペシャルデー価格で観賞
■動機
予告編がかっこよかったから
■感想
面白かったのだが・・・

■あらすじ
不良学生が集まる鈴蘭高校では、多数の派閥が覇権をめぐって勢力争いを繰り広げていたがまだてっぺんを取ったものはいない。現在の最大勢力は3年の芹沢多摩雄(山田孝之)率いる"芹沢軍団"。そこへ鈴蘭制覇を本気で狙う滝谷源治(小栗旬)が転入、鈴蘭OBで早秋一家矢崎組のチンピラ片桐(やべきょうすけ)と友人になり徐々に勢力を拡大する。




■コメント
三池崇史監督による、漫画「クローズ」の映像化。
熱き男達の賛歌。
気合の入った男達が繰り広げる戦いと仲間と青春の日々と言った感じ。

この監督、春に上映された「龍が如く」ではミドルランクの俳優を大量に使いワンナイト群像劇を、夏に上映された「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」ではミドルエイジのベテラン俳優を大量に使いギャング劇を制作。そして本作「クローズZERO」では若手俳優を大量に使って不良達の青春群像劇を制作した。

と言うわけでこの映画、ものすごい数の登場人物なのだが、メインキャストはハッキリとキャラクター分けされているので意外と分かりやすい。キャストを全員知っているわけではないので若干混乱もあったが、特に大事に至る混乱ではないので問題なし。
映画は原作よりも前の時間(1年前と推測)を舞台にしているので、原作を知らなくても十分に楽しめるように配慮されているが、原作に登場するキャラクターも数名登場するサービスもあり、原作を知っている人はしっているなりの楽しみ方ができるように思う。

主人公・滝谷源治は原作の主人公と同じく転入生という設定。学年は違うが若干意識しているかもしれない。冒頭から見所があり、とんでもなくケンカが強い(ゲンコツが強いようだ)ということが分かる。
もう一方の主人公・芹沢多摩雄は惚けた感じの不良。同じく冒頭に惚け具合を示す見所がある。ケンカのシーンはあまりないが(プロレス技が得意なようだ)、どういうわけか取り巻きを従えるだけの貫禄やら魅力やらが十分に感じるられる。

その他の登場人物もなかなかいい。C組の牧瀬とD組の伊崎がいい味出している。
どの人物も一長一短を持ち、自分に出来ることと出来ないことがあるということが、なんとなく伝わるため好感が持てる。※もてない奴もいるが・・・


戦闘シーンは迫力満点。
人間をぶっとばすパンチや、派手な助走からのとび蹴り、挙句の果てにはフランケンシュタイナーまで飛び出し、ワクワクすること請け合い。
乱闘シーンになってしまうとごちゃごちゃしてしまう難点もあったが、これは全員黒の学ラン姿なのでしょうがない。
どんなケンカでも学生は武器を持たずに純粋に殴り合いで決着をつける所に潔さを感じた。

ケンカ以外のシーンでは源治と片桐との掛け合いが面白い。片桐役のやべきょうすけが一方的に面白いといういう方もあるが、テンポよく繰り出される啖呵は時に寒々しくもあるなかでどことなく悲哀を感じさせ、なかなか好感がもてた。

また度々挿入される劇中歌がどれもこれもカッコいい。
特に浅井健一とバースディの曲は本編映像よりも真剣に聞き入ってしまったほど。※それはそれで本末転倒なのだろうが・・・

だが、こういう映画に中途半端な女子はいらない。
キャストの中の紅一点、黒木メイサが映画の盛り上がりに水を指す。
オープニングから続くテンションを壊してしまうライブシーンや、クライマックスの乱闘シーンに彼女の歌を被せたりと、その演出意図が分からない。雰囲気があっていればまだいいが、その他の劇中歌とは明らかに毛色が違い場面にもあっていない。歌手でもない人間の歌を長々と聞かさせても見ているほうはたまらないというもの。
あまりのあっていなさに「きっと大人の事情なのだろう」とは推測できるが、それが残念な結果になっては元の子もない。

男らしい俳優に、男らしい物語に、男らしい舞台に、男らしい音楽。
そういう世界に生きていた人も、そういう世界がそばにあった人も、そういう世界に憧れていた人も、みんなひっくるめて熱くなれる映画。
余計なシーンで水を差されなければ、サイコーに熱くなれたかもしれない。
出来れば、その場面をカットした再編集版をなんらかの機会に是非、と願う。

≪謎のコーナー≫
A組に芹沢、B組に三上兄弟、C組に牧瀬、D組に伊崎と来て、一体源治は何組なのだろうかと疑問に思った。
描写・・・なかったと思うし。

≪追記するコーナー≫
山田孝之出演のドラマや映画で今までに一度もあたりを引いたことのないのだが、今回は悪くなかったように思う。
ただ、この貫禄が出せるならなぜドラマ「白夜行」の時にそれをやってくれなかったのかと残念に思う。

■対象
前日に別の映画館に行った際は、ガテン系の人や、気合の入った若者、高校生グループなどが多く男女比は8:2といった感じだったのだが、こちらの映画館ではギャル系、女子中高生グループなど男女比は2:8と行った感じだった。意外と多くの客層に受けているらしい。
■見所
劇中歌がとにかく凄い。

by unknown0083 | 2007-10-28 15:30 | 映画

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