人気ブログランキング | 話題のタグを見る

【映画】ガチ☆ボーイ  

【映画】ガチ☆ボーイ_d0057574_034342.jpg■動機
プロレス好きの友人を誘ってみよう
■感想
フジテレビのくせに(まて)やるじゃないか!
■満足度
★★★★★★★ まんぞく

■あらすじ
大学生の五十嵐良一(佐藤隆太)は突然プロレス研究会に入部するが、何でもメモを取る割に学生プロレスで一番大事なこととされる「段取り」を覚えられずにいた。そんな中、商店街でのデビュー戦を迎えた良一は、段取りを忘れたために本気でガチンコの試合をすることになるが、それが観客にウケて一躍人気レスラーになってしまう。




■コメント
プロレス好きの友人に「こういう映画があるよ」と話したところ非常に鑑賞に乗り気だったため、誘って一緒に見ようかと思ったのだが急な出張で遠くに行ってしまい、後の都合がつきづらいという事で、急遽一人で見に行くことに。
あまりプロレスには詳しくないので、ちょっと心配な面もあったが、なんの事はない。
問題なくとても面白かった。

【映画】ガチ☆ボーイ_d0057574_0384341.jpg
基本的には青春スポコン映画になっている、と思う。
おそらくは映画が秘密にしておきたいであろう肝心な部分が、予告編で普通に流れてしまっているため、「どうやら配給会社は難病モノの一環として売りたいっぽいな」などと勘ぐってみたりしたが、実際の映画は難病を扱っているものの、それをメインとするのではなく、あくまでも主人公の個性のひとつとして捕らえている感じを受けたのに好感を覚えた。
※Yahoo!映画の解説にも普通に書いてある・・・

その段階ではその場限りのギャグに見えるようなことも、後々思い返してみれば、実はそれらの殆どが複線だったというつくりをしているため、色々な感情が後から「じわぁ~っ」っとやってくるのが非常にいい感じ。
※レフェリーの件など「それを拾うのか!」とかなりびっくりしてしまった。

【映画】ガチ☆ボーイ_d0057574_0395081.jpg
レスリングシーンは俳優たちがちゃんと体を張っているらしく臨場感たっぷりで、「頭が忘れても体は覚えている気がする」という話をうまく引き出して、なだれ込む後半の怒涛の展開はものすごく興奮した。

シーラカンズの扱いが対戦中に徐々に変わっていく様もリアルだった。
また「マリリン仮面コール」じゃなく「五十嵐コール」だったのも非常に良かった。
というか、実はスクリーンより先に声には出さずに「五十嵐コール」していたので、スクリーンから「五十嵐コール」が聞こえてきたときには本当に鳥肌がたった。

【映画】ガチ☆ボーイ_d0057574_0424864.jpg
「自分の記憶に残らないというのは、生きていないのと同じ」と語る主人公に、
「自分の記憶に残らなくても、みんなの記憶に刻み付けてやれ」と語る部長。
どちらのいう事も良くわかった。
確実に自分の中にノウハウが蓄積される生き方と、
他人の心の中に残り続ける生き方。
どちらの生き方も幸せな生き方なんだなと感じた。
ふと「生きていくという事はそういうことなのかもしれない」とぼんやりと思った。

ホントのことをいうと、
「こうだったら良かったのにな」とか、
「何でこんなことしちゃったかな」とか、
そんなことを思うシーンはいくつもあったりする。

しかしそんな「がっかりなポイント」よりも「よかったポイント」の方が強かったという印象。
問題なく燃え、問題なく感動でき、問題なくスッキリできる。
非常に面白い映画だった。

≪追記するコーナー≫
各キャラクターにちょっとづつ見せ場があり、
五十嵐の一日の始まりのエピソードや、
麻子(サエコ)と五十嵐のバス内のシーンや、 ※その後の雨はいらないが・・・
兄のためにがんばる茜(仲里依紗)や、 ※あんまりかわいく撮れてないが・・・
ドロップキック佐田(川岡大次郎)の指導や、 ※恋人は不細工だが・・・
挿入歌として使用されたウルフルズの曲や、 ※もしかしたらトータス松本
先述の部長(向井理)がお風呂で語るシーンなど、 ※声が瑛太風な男前
結構印象に残っている。
【映画】ガチ☆ボーイ_d0057574_0475377.jpg【映画】ガチ☆ボーイ_d0057574_0471623.jpg
そんな中で異才を発していたのが父親役の泉谷しげる。
息子で夢を見るのではなく、息子に夢を見させてもらい、いつしかそれが自分の夢になり、だが、その夢が叶えられなくなった落胆を、非常に繊細に感じることができた。

≪チャットモンチーのコーナー≫
チャットモンチーの曲がかかる予告編がなければ、興味すら抱かなかっただろう本作。
予告編ではベストマッチと言っても過言ではないくらいのはまりようだった。
のだが・・・
本編ではびっくりするほど浮いていて、激しくがっかり。
これは、男度の高いラストシーンから急に女の子モードになっちゃうからなんだろうな、きっと。
予告編ではサエコが自転車こいでたりするからはまってたんだ。

だから、リングのシーンの後にエンドロール入れて、
曲流しつつ五十嵐の撮ったポラを公開し、
エンドロール後に後日談とかやってくれれば、
個人的には完璧だった。
まあこれは、チャットモンチーファンとして、彼女達の曲を最大限活かすという視点での話。
そうじゃなければ挿入歌と主題歌を入れ替えればOKっという、もとのこもない話だったり。

■状況
MOVIX伊勢崎にて映画の日価格で観賞
■対象
スポーツ映画が好きな人、プロレスが好きな人、みちのくプロレスのファンの人など、狂信的ダルビッシュファンでサエコのことを心底恨んでいる人でなければ、多分楽しめるかと思う。
軽い気持ちで観賞してカウンターくらって欲しい。
■見所
小さなエピソードが伏線として段々と解消されていくさま

by unknown0083 | 2008-03-01 14:20 | 映画

<< 【映画】ジャンパー 【映画】ライラの冒険 黄金の羅針盤 >>