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【映画】ポストマン  

【映画】ポストマン_d0057574_2124915.jpg■動機
誘われたのでなんとなく
■感想
思ったよりも全然面白かった
■満足度
★★★★★★☆ いいかも

■あらすじ
郵便局員の海江田龍兵(長嶋一茂)は2年前に妻(大塚寧々)に先立たれ、中学生の娘あゆみ(北乃きい)と、小学生の息子鉄兵(小川光樹)と暮らしていた。今でも頑固に自転車での配達にこだわる彼は、日々真面目に仕事をこなし、街の人々から信頼されていた。ある日、あゆみが父に高校では寮生活をしたいと申し出るがその願いが却下され、彼女は不満を募らせる。




■コメント
面白かった。
最近は予告編で殆どの情報を出してしまうのが当たり前になっているので、きっとこの映画もそうなっていると思い込み、ともすれば前半は非常に単調なものになるんじゃないかと懸念したのだが、前半からかなり惹きこまれた。
主演とプロデューサを兼任している長島一茂の差配だとすれば、とてもいいことだと思う。

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「ポストマン」というタイトルで、郵便局の協力もあり、主にそちらがメインの話かと思ったのだが、どちらかといえば、2年前に母親を亡くした家族が、それをどう受け入れ、それぞれがどう消化していくか、という事に重点が置かれているような気がして、そういう家族ドラマチックな所が非常によくできていた。

妻の三回忌と、来年に娘の高校受験を控えた春の日からスタートしており、しかし春の房総半島は、春でもまだまだ寒い北関東と比べるとなんだかとても暖かそうで、半そで短パンの部活風景や、サーファーがいたりする海辺や、祭りのシーンなどを見ていると、なんとなく夏の日なのかなという感じがしてしまった。
※菜の花を見ると春だと思い出す・・・

主演の長島一茂は、お世辞にも演技が上手いとは言えなかったが、「生真面目さ」「実直さ」「誠実さ」のようなものが強く感じ取れ、「あんなヘタなのにナゼ?」っと思いつつも、
「あ~、役者というのは意外と演技だけじゃないんだな」っと思ってみた。

【映画】ポストマン_d0057574_21191445.jpg【映画】ポストマン_d0057574_21192357.jpg
北乃きいのちょっとしたふてくされ演技はなかなかのもので、そういう路線を突き詰めようと思えば確かにライバルは多いような気がするが、北乃きいの場合は、たとえ他人に八つ当たりをしてもそれほどイヤな奴に見えないようなバランスのとり方ができるらしく、そういう意味ではこの映画で北乃きいの真骨頂を見たような気がした。

原沙知絵は、やっぱりあんまり演技は上手くなく、それでいて教師にもアスリートにも見えなかったのだが、そういうどっちにも見えない彼女だったからこそこの役が適任だったような気もする。

【映画】ポストマン_d0057574_219457.jpgその他、実は何気に豪華キャストで、
既になくなっている妻に大塚寧々、
父親の友人役に竹中直人、
妻の母親として野際陽子、
娘の通う岬中学校の校長に古手川祐子、
自転車の店員に木梨憲武、
郵便局員に最近見なくなってしまった遠藤久美子や、
同じく局員で妙な異彩を放つ佐野夏芽、
【映画】ポストマン_d0057574_2184879.jpgどこで出ていたかわからなかったが某事務所をやめたおかげで発見できた前田耕陽(右の画像)など、
おそらくは長島一家のもつ広い人脈が存分に生かされたであろうキャスティングも見所のひとつだったりする。
※実はもう一人いるんだが、それは強烈なネタバレになるので明かせない・・・

台詞だけ聞けば結構ギスギスした物語になっても不思議じゃなところ、案外ほのぼのとした感じになっているのは、田山涼成や遠藤久美子、佐野夏芽ら郵便局員キャスト羅による漫才チックなシーンがあったからだけではなく、村人との交流や、若者の改心(?)など、結構ハートウォーミングなエピソードがあったからかもしれない。

こういうやさしい感じの映画を見ると、なんだかほっとしてしまう。
そんな、感じのいい印象の残る映画だった。

≪一応突っ込んでおくコーナー≫
長距離を走るならどう考えてもバイクの方が速いと思う。
それはもう、絶対に早いと思う。
あと、大人として一応電話は掛けましょう。
自転車やでも目的地でもかけられたはずなんで。
ええ、とりあえずそれだけ。

≪追記するコーナー≫
野際陽子の"説教"のシーンでは組んでいた足を思わず正した(汗)
遠藤久美子がかわいいという事を再確認。
若者役の渡邉邦門が石原プロモーションの人間と知ってびっくり。

≪蛇足するコーナー≫
この映画の撮影から約1年が経過し水野美紀に似てきてしまった彼女の、そうなる前の最後の姿を納めた映画という見方もできなくはないと思う。
ドラマ「ライフ」で髪を切る前の北乃きいが、もしくはCCレモンのCMをしていたころの北乃きいが、たまらなく好きだったという人にはぜひお勧めしたい映画。

■状況
MOVIX伊勢崎にてレイトショウで観賞
■対象
アナログ人間のアナログ人間によるアナログ人間の為の映画
■見所
「上書きしたくない!」、青い手紙の行方

by unknown0083 | 2008-03-22 21:05 | 映画

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