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【DVD】殯の森  

【DVD】殯の森_d0057574_2221450.jpg■動機
「萌の朱雀」を見て、存在を思い出した
■感想
てっきり自分を生める穴を掘ったものかと・・・
■満足度
★★★★★☆☆ なかなか

■あらすじ
妻を亡くし、山間部のグループホームで介護スタッフとともに共同生活を送るしげき(うだしげき)。そこに、新しく介護福祉士としてやってきた真千子(尾野真千子)。彼女もまた、つらい思いを抱えていた。日々の生活の中で、2人は次第に打ち解け合っていくが、ある日事件は起きる。




■コメント
この映画を見ようと思ったのは完全に話題性から。
実は劇場公開に先駆けて行われたBS-iでの放送を録画してもらったものを貸してもらったのだが、なかなか見る機会がなく、そうこうしている内になんとなくどーでもよくなってしまい、そのまま眠ってしまっていたというのが正直なところ。

で、この映画を再び見ようと思ったのは、この映画の監督である河瀬直美が10年ほど前に撮ったという「萌の朱雀」を観たからで、詳細やその向こう側は全く分からなかった割には、なんとなく「映画を観た」という気分になった事がきっかけ。
「なんとなく格調高そうだし見ておくとするか」
っという感じであるのは否定しない。

という訳で、そんなレベルで観賞した人間が書いた感想であるという事を踏まえた上で以下感想。

【DVD】殯の森_d0057574_21573825.jpg
土葬について知っている事といえば、テレビゲーム「消えた後継者」で、そういう風習があるという事を知っているだけで、そのゲーム内では普通にお墓に埋めていた、らしい。(死体は別人だったので一応らしいとつけた。)
なので、土葬というのはあんなにうっそうと生い茂った山の中にするものなのかという事を始めて知った。
まだまだ日本には私の知らない風習がある。
そんな事をちょっとだけ考えた。

実は最初、あの穴は自分を埋葬するするための穴だとばかり思っていたが、DVDのチャプター表示に「真子の眠る場所」とあったので、その時点で初めて「そうかそこが奥様の居場所だったのか」と気付いた。
という事は、それまでまったく真逆の解釈をしていたという訳で、まあそんな人間がこの映画についてアレコレ言うのも何だかなっという感じがチラホラするのだが、あえてひとつだけ。

"近しい者の死に魂を縛られた二人の男女が、これを機に少しづつ開放されていくだろう"
と言う事が感じられた、深いテーマの映画だった。
※基本的にぼんやりしている私でも、流石にそのあたりのことは感じることが出来た。

内容の感想が終わってしまったので、後はサクサクッと。

【DVD】殯の森_d0057574_21575970.jpg
ドキュメンタリーの様なそうじゃないような、ちょっと不思議な感じがする映画だった。
ホームの老人達の自然な演技は日常生活中にカメラを回しているようだった。
どうやったらあんな映像が撮れるんだろうとちょっと思った。

僧の説教のシーンがなんとなくこの映画のテーマのような気がしている。
生きている事、生きがいを感じていること。
生者と死者の境界は意外と曖昧で、ふとしたきっかけで足を踏み入れてしまうものなのかも知れないなっと思った。

遠巻きに見る茶畑はなんだかやわらかそうな感じがしたが、近間で見るとやけに堅そうでチクチクしているっぽく見え、そんな所で追いかけっこなんかしたら怪我だらけになるだろうと思った。

「そうしゃなあかんってことない」は成り立っても、「そうしたらあかんってことない」は成り立たないんだよなっと、思ってしまうあたり、やはり「アンタ捻くれてるね~」っと言われても仕方ない性格をしているんだなっと気付いた。
※行ったらアカンを連呼するシーンにて

ヘリの音から「真子の死はもしかしたら航空事故だったのかもしれない」と連想し、観賞後に少し調べてみたが、そんな記録はどこにもなくちょっとしょんぼりした。

≪追記するコーナー≫
そういえば、尾野真千子が年をとっていた。

■状況
で、結局レンタルDVDで見てしまったと・・・
■対象
古きよき映画好きの人ならきっと色々とわかるだろうという疑惑
■見所
「そうしゃなあかんってことないから」

by unknown0083 | 2008-07-29 21:53 | 映画

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