【映画】アキレスと亀  

d0057574_2249398.jpg■動機
見たいという人がいたので
■感想
教育を受けられる機会を逸した少年の悲しい人生?
■満足度
★★★★☆☆☆ そこそこ

■あらすじ
絵を描くのが大好きな少年・真知寿(吉岡澪皇)は、自宅を訪れた画家に自分が描いた絵をほめられて、赤いベレー帽をもらう。真知寿は、その日から画家になることを夢見て毎日のように絵を描くようになる。そんなある日、父親(中尾彬)の会社が突然倒産して両親が立て続けに自殺を図ってしまい、真知寿の人生は暗転する。




■コメント
本筋は分かりやすかった。
それほどの捻りもなく「画家を目指した少年の悲しくも可笑しい人生を描いた物語」として見られる、と思う。

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少年時代にちゃんとした教育を受けるチャンスを逸してしまったのがこの画家の悲哀の始まりだと思っている。それは立った一言の「おべんちゃら」から始まって、そして父親が力を持っていたからこそのその異常な環境を特殊な環境だと疑う事すらできなかった事も要因。
気付いたら降りられないところまで来てしまったと言うか、それしか残ってなかったというか、そういう悲しい物語。

「アキレスと亀」のパラドックスを用いた比喩については色々と思うところはある。

先ず、アキレスを真知寿に亀を画商とした、時代に追いつけない画家の悲哀。
しかしこれだとラストシーンと辻褄が合わない気がする。
※ちなみにラストは芸術を捨てたと解釈した
次に、アキレスを映画に亀を観客にした、つかめそうでつかめない物語を意味するもの。
別れを切り出す妻の真意を考えてみたら次のシーンで裏切られたり、意外とそういうことが多い映画だったのでそんな気もしたのだが、何となく本意じゃないような気がする。

後は考えがちゃんとまとまってないが、アキレスを真知寿に亀を妻にしたものなどもある。
しかし、どれもあっている気がするし、間違っている気もする。
この辺りの解釈はひとつじゃない気もするし、見る人次第な所もあるんじゃないだろうか?
なんだか難解だ。

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物語は、少年時代、青年時代、中年時代を3世代あって、それぞれ役者がちがうのだが、真知寿に関してだけ言えば、少年時代→青年時代のリレーは比較的うまく行っていた気がするのだが、青年時代→中年時代のリレーはキャラも変わっちゃってるしあんまりうまく行ってないような気がした。まあ、原因は北野武のしゃべりすぎにあるんだが。
※ちなみに幸子のリレーはまあ良いんじゃないかと思った。

キタノ映画らしく(?)なんのかんので結構人が死ぬ。
この文章を読んで興味をもった人の為にひとつだけ言っておく事があるとするならば、真知寿が見たそれぞれの人物の死に様と死に顔を覚えておくと、最後の死者に対する奇行に対して物凄く納得できるので、そういうのか嫌いな人でも一応目を背けずに観ておくと良いいんじゃないかなっと思う。
※個人的にはあのシーン、死に化粧(?)をすることでちゃんと死なせてやったと解釈

≪追記するコーナー≫
ガレージアート以外の殆どの絵画は北野武作という話。おそるべき才能。
大森南朋は相変わらず凄すぎ。この人だけリレーしないで2世代続く。
樋口可南子と麻生久美子はほんの少しだけ空気が似ているかな?
ぼんやり?ほんのり?なんというかそういう雰囲気。
麻生久美子は相変わらず上手い。産後間もないスタイルには見えなかったけど。
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個人的なサプライズは娘役の徳永えり。あの親(麻生&樋口)の娘であるならばホントは(DNA的には)”ふにふに”しているいつもの「徳永えり」である筈だったのだろうが、あの家庭環境の影響であーゆー風になってしまったんだな・・・、という裏設定の様なものを感じてしまい、なんだか一人で感慨深くなってしまった。

■状況
イオンシネマ太田店にてレイトショウで観賞
■対象
どうだろう・・・それほど人は選ばない気がする
■見所
「口紅、あるか?」、黒人が踏み荒らすアフリカ、何気に方々に飾ってある真知寿作品
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by unknown0083 | 2008-09-26 21:00 | 映画

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