【DVD】エレファント
2008年 09月 30日
「2:37」を観ていつか必ず観ようと思っていた
■感想
劇中何も解決しなのいは事件が何も解決してないから・・・か?
■満足度
★★★★★★☆ いいかも
■あらすじ
オレゴン州ポートランド郊外のワット高校。ある初秋の朝、生徒たちそれぞれの、いつもの一日が始まる。ジョン(ジョン・ロビンソン)は、酒に酔った父と車の運転を交代して学校に到着。写真好きのイーライ(イライアス・マッコネル)はポートレート制作の真っ最中。女子に人気のアメフト部員・ネイサン(ネイサン・タイソン)はガールフレンドと待ち合わせ、食堂では仲良しの女子3人組がダイエットや買い物などの話で持ちきり。そんな中、いじめられっ子で内向的なアレックス(アレックス・フロスト)とエリック(エリック・デューレン)は、ネットで入手した銃器を手に学校へ向かっていた。
■コメント
この映画にインスピレーションを受けて制作された映画「2:37」(邦題「明日、君がいない」)が非常に面白かったので興味を持った作品。
ガス・ヴァン・サントの最新作「パラノイド・パーク」がそこそこ面白かったことも多少後押し。
これはとんでもなく面白かった。
メッセージ性云々というよりは、問題定義を行ったことで映画は終わる。
この作品の中でこの事件が解決していないのは、おそらくこの事件が未だに解決していないからだろう。
犯人が自殺したことで永久に闇に葬り去られたその犯行動機をあれこれと考察しても仕方ない。それよりも、この悲惨な事件の記憶を風化させてはならない。また、この事件の存在をより多くの人の伝えたい、というような想いを感じた。
多角視点を使用した物語の構成が、「そこの話がそこにつながる~」というような楽しみ方だけではなく、生き残ったものとそうでないものの運命の分かれ道を知ることができるつくりになってもいる、というのもスゴイ。
変えようのない事実に向かってつい「そっちはダメだ」と叫びたくなった。
学生役はすべて素人を使用し学生独自の空気感をだそうとしていたらしい。
演技そのものが上手いのかどうかは言語を理解できないのでわからないが、雰囲気というか空気感にはいわゆる「作り物くささ」は感じなかったので良かったんじゃないかと思っている。
する気になれば「投げっぱなし」「残酷」など批判しようと思えばいくらでも批判できるとは思うが、この映画はこういう形で始まり、ここで終わって正解だったと私は思う。
この方がしばらく後を引く。
■状況
レンタルDVDにて
■対象
ある程度分別のついた大人の方(子供が見るとそれでいいのかと思う可能性あり)
■見所
全編
by unknown0083 | 2008-09-30 23:35 | 映画