【映画】おくりびと  

d0057574_2133763.jpg▼動機
連れてってと言われたので
▼感想
美しき日本の様式美
▼満足度
★★★★★☆☆ なかなか

▼あらすじ
楽団の解散でチェロ奏者の夢をあきらめ、故郷の山形に帰ってきた大悟(本木雅弘)は好条件の求人広告を見つける。面接に向かうと社長の佐々木(山崎努)に即採用されるが、業務内容は遺体を棺に収める仕事。当初は戸惑っていた大悟だったが、さまざまな境遇の別れと向き合ううちに、納棺師の仕事に誇りを見いだしてゆく。




▼コメント
タイトルに込められた意味と意思。
「納棺師」ではなく「おくりびと」となっている意味。
この物語の主役は、本木雅弘演ずる小林大悟ではなく、それぞれのエピソードでそれぞれの死者を「見送る人」に預けられているように思えた。
そして、いつかは「見送る人」になる自分たちにも掛かってくる。

そう思うと小さなエピソード(といっても基本的に同じようなシーンが続くのだが)の一つ一つが、とても大事なシーンに感じ、何一つ手の抜けない、見ている方さえ手の抜けない(目の離せない?)そんな映画だった。
多分ひねくれてるからそう感じる訳ではないと思う。
まだ他の人の感想を読んではいないが、そう感じる人は何人かいるように思っている。

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物語は自体は王道といか基本に忠実というか、バレて反対→和解(今作の場合は理解)→主人公の持つ問題へ、というフルコース。特に目新しいことはないのだが、父親役の峰岸徹がとても美しい顔をしていたのが印象的だった。もしかしたら己の死期を悟っての出演だったのかもしれないと思うと、なんだかちょっと感慨深い。
※今時「汚らわしい」なんて言わないよね・・・そこは普通でよかったかな?

人はいつか見送られる。
誰よりも遅く生まれ、誰よりも早く旅立たない限りは、誰もが見送る人だ。
私も何人か見送ってきた。
だが、それぞれの人を正しく丁寧に見送ってきただろうか?
どこか現実とは違う冷めた気持ちで送ってきてはいなかっただろうか?
なんだか色々な事を考えた。

その旅立ちの手伝いをするのが納棺師。
流れるような美しい動きから、古くからの作法を用い、旅立ち用の服に着替えさえ、美しい化粧を施す。
その準備に感謝する者、罵倒するもの、悩むもの、ありがたがる者。
見送る人は実にそれぞれの個性で旅立ちの準備を行う。

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私はこの作法というか儀式を見たことがない。
場合によっては一地方の慣例なのかもしれないが、死者を弔うという習慣のある美しい日本のひとつの儀式のように見え非常に印象に残った。またその一方で、死者を扱う生業に対する侮蔑と差別の書き方が妙に生々しく印象に残った。

≪追記するコーナー≫
モントリオール映画賞を取ったというこの映画、上映時にいったいどんなフランス語字幕がついたのか非常に気になった。
というか、こんな日本的な映画をそもそも外国人にわかるのかな?

≪一言コーナー≫
あんなに簡単に楽団って解散しちゃうんだなぁ・・・
チェロのソロ演奏の映像に合わせてBGMを流すのはやめてほしかった。これで減点。
本木雅弘かっこよくなっていた。コートを羽織って渋い顔をしているシーンなどまるでクリスチャン・ベイル。お茶のコマーシャルで見るような「和」な感じのする俳優路線で行くのかと思いきや、意外と「洋」な感じもいけるに違いない。
今作の広末涼子は若干広末度を落としているがまだまだ・・・。一度広末涼子キャラを全部崩した映画を観てみたい気がする。
余貴美子がなんだか変身していた。
オープニングで「TOKYO BROADCASTING SYSTEM」と出たときには、正直ミスったかなと思ったが、今作は色々な邪魔(エンディングテーマを含めて)が入らずに最後まで見られたことがうれしかった。

▼状況
MOVIX伊勢崎にてレイトショウ価格で鑑賞
▼対象
あまり若い人向けじゃないような気がするが、それ以外は楽しめそう
▼見所
「悔しいことに旨い」「門番だと思っています」
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by unknown0083 | 2008-10-18 21:05 | 映画

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