人気ブログランキング | 話題のタグを見る

【映画】ハゲタカ  

【映画】ハゲタカ_d0057574_21222231.jpg▼動機
たまたまドラマ版を見ていたので
▼感想
原作もドラマ版も知らなくても十分楽しめる
▼満足度
★★★★★☆☆ なかなか

▼あらすじ
投資家から募ったファンドで徹底した合理主義を貫き、企業を買いたたいく“ハゲタカ”の異名を取っていた鷲津政彦(大森南朋)は、閉鎖的な日本のマーケットに絶望して海外生活を送っていた。そんな鷲津のもとへ盟友・芝野健夫(柴田恭兵)が現われ、日本有数の大手自動車会社を巨大ファンドによる買収の危機から救ってほしいと頼む。




▼コメント
なかなか面白い映画だった。
私が「経済」に明るくないせいか、後半戦まで全く展開が読めず、かなりワクワクして観る事ができた。

ドラマ版の続編なのだが、基本的にはドラマを見ていなくても大丈夫。
ただ中途半端に見ていると多少混乱する可能性はあるかも。
私は1話と2話を見ていないので、松田龍平がなんでそこにいるのかがわからなかったが、それでも支障があるのはその程度の大きさなのがありがたい。
※同行者は1~4話のみの鑑賞で混乱はなかったらしい

ドラマの段階で原作から随分と離れているので、原作の既読・未読はあまり関係ないと思う。
加えて、今の経済情勢にあわせて大幅に脚本を書き直したというからなおさら。
もっとそういう所をちゃんと宣伝すればいいのにっとも思うが、まあ・・・そうもいかないのが公共放送のお仕事なのかもしれない。ちょっともったいないな、いい映画なのに。

【映画】ハゲタカ_d0057574_21224814.jpg【映画】ハゲタカ_d0057574_21284296.jpg
内容についてはあれこれ語るような物語じゃなく、
ニッポン放送買収の時に実際にあったような話を大げさにしたような物語なので
鑑賞後はどこか薄ら懐かしい感じのする物語を見たような気分になっているが、
「アレが国内の企業の仕掛けたものでないとしたら・・・」
っと考えると、やっぱりゾッとするわけで、
そういう危うさを持っているのが「資本主義」なんだよっという勉強にはなった気がした。

劉一華(玉山鉄二)の正体について長々とやった割には、それが最終的に何かに絡むわけじゃないなど、脚本を書き換えた割には無駄の残る部分が色々と目に付かないわけじゃなかったが、中国という国の胡散臭さを際立たせるためには十分役に立っていたような気もするので、あまり突っ込まないことにする。
「誰かになるんだ」と言った劉一華。文字通り「何物か」にはなっていたが、残念ながら「何か」を変える「誰か」にはなれなかったという悲哀はそれなりに面白かった。
※カネを粗末にするな!の説得力にもなっていた

【映画】ハゲタカ_d0057574_21404826.jpgそれよりも、
 堂々と中国を非難するシナリオ
 アメリカの危うさを露呈させるエピソード
 スポンサーに縛られる民放の不甲斐なさ

などを見事に盛り込んだ脚本に
「さすがは天下の公共放送様!」
っと感心させてもらった事の方を、ちゃんと書いておきたいと思った。

エンディングはちょっと長かったかな?
鷲津側のエンディングは早々に切り上げてしまい、森山(高良健吾)が株で当てて買ったであろう「NEW AKAMA GT」で颯爽と駆け抜けるシーンで終わったならば、日本にもまだ勘と運と読み次第で「ジャパンドリーム」をつかめるチャンスがある、という後味のいいエンディングになったんじゃないかと思った。

ちなみに「ハゲタカ」を英語で言うとvulture(ヴァルチャー)
なんだが無性にかっこいい。

≪追記するコーナー≫
スタンリーブラザーズは「リーマンブラザーズ」ととっても分かりやすかったのだが、
赤間自動車は普通に考えれば「T○Y○TA」なんだけど、
高い技術力という意味では間違いなく「HONDA」で、
「NEW AKAMA GT」のフォルムから日産とかMAZDAの香りがしているし、もう終始大混乱。
スポンサーの話が出るまでずっと悩んでいた。

≪蛇足するコーナー≫
同行者は「あのお金で車を買った」と言っていたがその前にレートを見るシーンがあるし、エンディングでは随分と貫禄付いてた感じするし、着ている物もいいものになっていたし、やっぱり株が正解だよなっと思うんだけどどうなんだろう。
400万の元手であれ買っちゃうと、都内じゃ1年間維持できないような気がするんだよね・・・
※推定300万ちょっとくらい

▼状況
イオンシネマ太田店にてレイトショウ価格で鑑賞
【映画】ハゲタカ_d0057574_21232194.jpg▼観客
結構いたな・・・年齢層はかなり高かった

▼対象
題材、キャストに興味のある人にならおすすめ
▼見所
時折映る新聞のタイトルに小ネタが満載
鷲津ファンドは良い声の役者がいっぱい
買い叩くという台詞は三回
▼教訓
ドリーマーな経営者は「アレ」だけど、経営者が夢を語れなくなったら、それもやっぱり問題なんだよなっという事に気付いた。

by unknown0083 | 2009-06-06 20:10 | 映画

<< 【感想】つばさ(10週目) 【日記】BECKが映画化される >>