【DVD】SAYURI
2007年 06月 25日
■状況レンタルDVDにて
■動機
「女帝」の主演女優チャン・ツィイーを見てみたかった
■感想
大後寿々花のために時間を割いた気がするのは気のせいか
■あらすじ
1929年日本。貧しい漁村で生まれた9歳の少女・千代(大後寿々花)は花街の置屋に売られる。美しく成人した千代が芸者・さゆり(チャン・ツィイー)として、激動の時代を生きたその半生を描いた物語。
■コメント
原作はアーサー・ゴールデンの曰くつきの小説「Memoirs of a Geisha」(映画原題も同)です。
日本が舞台ですが、あくまでも"日本に似たファンタスティカルな世界である"と思わないといくつも辻褄が合わない部分が出てきます。なので、そこについては娯楽作品として目をつぶることにします。
見る前にタイトルやキャストから想像した内容は「芸者の世界の豪華絢爛な舞台の裏の愛憎と栄華と失脚、そして再生の物語」かと思ったのですが全然違いしました。
とある有名なアメリカの児童小説の内容の舞台を別に移したような内容です。
物語はさゆりの後日談として語られます。
芸者の世界の仕組みとその成り立ちや舞台裏などをキッチリ描写し、詳細を知るものが語らなければ知ることのできない内容がいくつもありました。
これは原作者に強力なバックアップがついているからであり、特に原作が優れているわけではないと思います。
アメリカ映画らしく、豪華絢爛な場面は豪華絢爛に、危機が迫る場面は尤もらしく描写がされているので、場面場面でわくわくハラハラと楽しめると思います。
結末の落としどころも(映画のテーマの根幹の部分についても)、古くからあるアメリカの児童小説をなぞる形をとっているので、安定した感動が得られることでしょう。
あまり気にせずに気楽に楽しめる映画であると思います。
さて、凡そ平均点的な作りのこの映画の見所は、さゆり(チャン・ツィイー)の幼少時代・千代を演じた大後寿々花にあります。
ひたむきに頑張る千代の姿を見ていると、自然に感情移入できてしまうから不思議です。英語の発音もそれほどカタカナ英語には聞こえませんでしたし、感情の移り変わり演技も見事で、このまま子役で物語を進めて欲しいと本来の目的とは完全にかけ離れた願望をもって見てしまいました。
なんとなく、彼女のために幼少時代の尺を多く取ったような気がしてなりません。
この映画を日本版としてリメイクしたら、結構いい映画が出来上がると思います。
その際には時代考証や髪型、芸妓の舞などを日本を舞台に作り直していただけるとありがたいです。
もし実現した暁には、キャスティングにもよりますが今度は映画館での観賞を行いたいと思います。
≪追記するコーナー≫
メインとなる芸者の中に日本人女優が工藤夕貴しか選ばれていないのは、アメリカ映画特有の人種選定関連の縛りか、ジャパニーズイングリッシュを嫌ってのキャスティングか、それともアジア人の顔の区別がついていないのか。
桃井かおりは英語でも相変わらずな演技、役所広司はアメリカ映画でも流石の存在感、渡辺謙は仮面に溶け込み全く違和感なしでした。
≪さらに追記するコーナー≫
「芸は売っても体は売らない」という芸者の本分と"水揚げ"の風習の折り合いをどうつけているのか、いまひとつ見えてきませんでした。
■対象
なかなかにいい物語なので嫌いでなければ楽しめると思います。
■見所
どうも和服姿のチャン・ツィイーは仲間由紀恵に見えて仕方がなかったのですが、実はドラマ「ごくせん」において仲間由紀恵の幼少時代を大後寿々花が演じていた事を考えると、これは見事なキャスティングなのかもしれません。
それを踏まえたうえで、子役に大後寿々花を推薦した渡辺謙の眼力には感心させられました。
by unknown0083 | 2007-06-25 23:00 | 映画


