【DVD】リトル・ミス・サンシャイン
2007年 12月 14日
レンタルDVDにて
■動機
ロードムービーとか観たかった
■感想
面白かった。
■あらすじ
自殺を図った伯父・フランク(スティーヴ・カレル)を母・シェリル(トニ・コレット)が引き取りに行った日、娘のオリーヴ(アビゲイル・ブレスリン)が出場したミスコンで繰り上げ優勝した。家族は父・リチャード(グレッグ・キニア)の運転で、決勝大会の会場に向かうことに。
■コメント
2006年公開のロードムービー。
興味はあったのだが近所に上映館がなかった為、レンタル解禁を待っての鑑賞。
末娘のオリーヴが繰上当選したミスコンに参加するため、アリゾナ州からカルフォルニアまでの家族旅行を描いた映画。キャラクターの描き分けが巧いのか、オンとオフの切り替えが巧いのか、単調な割には最後まで飽きずに見られた。
さて、この家族、揃いも揃ってみんな変。
父は勝ち組か負け組みかに執拗にこだわり、 (左端)
母はどうも自己主張しないタイプ。 (右端)
兄はパイロットになるために己に試練を科し、 (右から2番目)
妹は根拠のない自信でミスコンを目指す。 (左から2番目)
祖父は自由奔放で薬物中毒、 (中央奥)
伯父は有能な学者だがゲイ。 (中央手前)
この家族、みんながみんな自分のことしか考えていない崩壊寸前の家族なのだが、オリーヴに対しては皆やさしく思いやりがある。
それがこの家族が家族のように見えているところだと思う。
旅の途中、様々なトラブルに巻き込まれるが、アイデアと力技で乗り越えていく。バラバラのように見えた家族が段々とひとまとまりになっていく様は見ていて気持ちがいい。
特に兄に関するエピソードなど、一体どうやって解消するのかと非常に心配したのだが、答えは実にあっさりとしたものだった。なるほどそれだけで良い時もあるのだなと心底納得した。
劇中、ひた隠しにされるダンスレッスンに大きな秘密があるに違いないと思っていたところ、やはりダンスを物語のオチに用意してきた。
一瞬「この娘は何をするつもりだ」と驚いたのだが、気づいたら家族と一緒に応援していた。
唖然とする審査員、止めようとする司会者、怒り出す観客という中で、唯一乗ってくれていたミスカリフォルニアがとても印象的だった。
コンテスト会場を後にする家族の顔が妙に生き生きとしていた。
今回の旅で得るものがあったことがしょっかりと伺える。
父の変わりようが一番見事だった。
格差社会アメリカ。
詳しいことは知らないが、"勝ち組"と"負け組"の差は相当に激しいという。
だが、常に勝ち続ける事だけが人生の全てではないと、この映画は教えてくれるような気がした。
≪追記するコーナー≫
タイトルは「リトル・ミス・サンシャイン」
コンテストは「ミス・リトル・サンシャイン」
わざわざ変えているところに、絶対に意味があるはずだが、英語に明るくない私には詳細は分からず。英語がわかる人がうらやましかったりする。
■対象
家族映画の好きな人、ロードームービーファン、パイロットになりたかった人など
■見所
ラストダンスと押し掛け
by unknown0083 | 2007-12-14 22:36 | 映画