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【DVD】ニライカナイからの手紙  

【DVD】ニライカナイからの手紙_d0057574_20492135.jpg■動機
「な行」強化月間
■感想
"思いやり"に満ちた映画
■満足度
★★★★★☆☆ なかなか

■あらすじ
沖縄の竹富郵便局長・尚栄(平良進)の娘・昌美(南果歩)は幼い子供を残して東京で働いている。1年に1回、東京から届く母の手紙を楽しみにしている風希(蒼井優)だったが、母が島に戻ることはなかった。




■コメント
映画「花とアリス」が都合上鈴木杏の主演映画となっているためか、映画「フラガール」が公開されるまでの間、ずっと蒼井優の代名詞になっていた映画。
興味がないわけではなかったので、以前に近所のレンタルショップで割引サービスをしていた時に借りてきて、長い事眠っていた。

"ニライカナイ"という名のどこかの島から流れてきた瓶づめの手紙を、蒼井優が拾った事で物語が始まり、いつかそこに行って見たいと思うようになり、ラストで手紙の差し出し主に会う、っという物語かと勝手に想像していたのだが、ちょっと違ったみたいだ。

物語の内容については特筆するべき点は何もない。
始まってすぐに結末が読めてしまうし、同一のコンセプトの小説だってあるし、何よりも"ニライカナイ"がどういうものなのか知っていればタイトルの段階で既にネタバレしているというスゴイ映画だったりする。
それでもこの映画の物語が成り立っているのは、映画全体を包んでいる思いやりの精神によるものだと思う。

【DVD】ニライカナイからの手紙_d0057574_20495362.jpg
我々が薄々感づく事の出来る母の結末と、風希が薄々感づいている母の結末とには、大きくかけ離れたギャップがある。
そのギャップがこの物語にとって非常に重要な部分になるのだが、そこはさすが蒼井優というか「あぁ違うのか」とこちらにちゃんと気付かせる演技を見せてくれる。
※そういう台詞もあるが気付いた後に出る台詞なのでわざわざっぽさはない

【DVD】ニライカナイからの手紙_d0057574_20502751.jpg
時折現れる島民がうまいこと観ている側の感情を再現していてなんだかほっとする。
三線はあんまり上手くなかったがいい味出していた。

写真そのものは上手いのかそうでないのか良く分からなかったが、ひたすら前向きに頑張る姿にはちょっと感動した。
※光る玉にこだわった理由は良くわからなかったが・・・
彼女が頑張るからなのか、もともとそういうコンセプトは入っていないのか、つまらない足の引っ張り合いみたいなシーンがなかったのにも好感を持った。
こういう役をやらせても蒼井優は上手い。この人に苦手な役とかあるんだろうか?

【DVD】ニライカナイからの手紙_d0057574_20513759.jpg母親の真実は島民全員が知っていたのだろうか?
だとするとこれは結構残酷だ。
子供だって真実を知る権利くらいはある。
また、毎年送られてくる手紙は正直"親の身勝手"ではないのか?そう思ってずっと観賞していたのだが、全編を通した思いやりに満ちた空気を感じて、
「騙されてみてもいいかな」
と思ってみた。それが親子にとって正しい選択かどうかという事は別として。
母が手紙を書くシーンはもう少しあっさりしていても良かったように思ったが、泣ける人はここで泣けるような気もしたのであまり苦言はしないことにする。

【DVD】ニライカナイからの手紙_d0057574_2052899.jpg
真実を知った後に風希が出した手紙が非常に感動的だった。
また、物語の最後に風希が東京に戻るか島に残るか興味深く見守ったが、納得のいく結末を得られたのでほっとした。

≪追記するコーナー≫
渋谷の郵便局長(前田吟)の語る「手紙を届ける事が我々の仕事です」という当たり前の台詞になんだかものすごく感心した。
ところで、風希の家は特定郵便局というものだろうか?
民営化された今、一体どうなっているのか非常に興味がある。

■状況
レンタルDVDにて
■対象
静かに感動したい人、郵便局にお勤めの人
■見所
優しさと思いやりは似ているようで違う。全編を通してそれがよく再現されていた事に感心。

by unknown0083 | 2008-01-25 20:58 | 映画

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