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【映画】陰日向に咲く  

【映画】陰日向に咲く_d0057574_2173420.jpg■動機
小説買うより安いから
■感想
宮崎あおいはもう少し仕事を選んだほうがいい
■満足度
★☆☆☆☆☆☆ がっかり やっぱり

■あらすじ
大型の台風が沖縄に迫り、勢力を強めながら本州に上陸しようとしていた。物語の舞台となるのはの東京。もうすぐ訪れるであろう台風の気配を感じるとある夏の日から、物語は始まる。※ネタバレしそうだったので本編前のあらすじを書いてます。




■コメント
最近はテレビ局の境界線が薄くなってきたのか、どこかのテレビ局で製作された映画も、ザムービーでもない限り宣伝されるようになってきた。
はっきりとした記憶はないが、この映画もそんな感じだった。

この作品は制作に関わる人間のキャリアが一風変わっていた。

監督の平川雄一朗は制作プロダクションに所属し主にTBS系のドラマを手がけてきた人間で、代表作に「世界の中心で、愛をさけぶ」や「白夜行」や「あいくるしい」などが挙げられる。
これだけ見ると、多く綾瀬はるかとタッグを組んできた印象があるが、「セーラー服と機関銃」や映画「そのときは彼によろしく」などで長澤まさみも起用している。
不思議な事にこの監督、人気女優を起用している割には、その人気女優が全く印象に残らないケースが多々ある。
反面、子役の見せ方はうまく、「白夜行」では福田麻由子、「あいくるしい」では神木隆之介、「そのときは彼によろしく」では黒田凛と、いずれの作品も子役が主演以上の存在感をだし、作品の品質アップに貢献している。
※あいくるしいは神木隆之介が主役という話もあるが・・・

脚本の金子ありさは主にフジテレビ系列のドラマを手がけてきた脚本家で、代表作は「ナースのお仕事シリーズ」の3と4、映画「電車男」あたりが挙げられる。
この人の作品は「ナースのお仕事シリーズ」くらいしか知らないが、このシリーズが面白かったのは1と2までだと思っている。
3以降はとんでもなくつまらなかったが付き合いで一応見ていた感じ。
なんとなく、人生を賭けて取り組んだと思わしき作品がないのが面白い。

エグゼクティブプロデューサーに名前があがっている奥田誠治というのが、日本テレビの映画事業部長で、スタジオジブリの作品もプロデュースしている人間。
「千と千尋の神隠し」の千尋は、奥田誠治の娘をモデルにしているという話もあるくらい、深く入り込んでいるようだ。
最近では「ALWAYS 三丁目の夕日」や「デスノート」のプロデューサもしていたらしい。

という、監督、脚本、プロデューサがそれぞれ違う局の色を持つこの映画が、一体どこの局の映画なのかと非常に疑問に思っていたら、どうやら日本テレビの映画だったらしい。
やはり映画はプロデューサのもの、という事だろうか。
新しい発見だ。

さて、映画の原作は劇団ひとりの小説という。
劇団ひとりの芸自体をさして面白いとも思った事がなかったので、小説は買わずに映画を見ることを選んだというのが観賞の動機。
本編は連作短編と呼ばれる作りで書いてあるらしいが、映像化に際し、そのままオムニバスにしても面白くないと踏んだのか、群像劇風にアレンジされている。
が、これが大失敗の様相。

何が失敗かといえば、それはとても多くなるのだが、特筆するべきは人物描写。
"日陰の人間にも光を与える"というコンセプトだったら、まず一番大事なのは"どうして日陰者扱いなのか"っという部分に説得力を持たせないと駄目だろう。
この映画にはそれが全くない。
それがあって初めて、その人間に対し、同情したり、応援したり、自分を投影したりして、感情移入が行われるんじゃないか。
その肝心な日陰者の描写がもの凄く薄いので、誰に対しても何の感情ももてない。

そんな感じで、各キャラクターが、決められた通りに決められたルートを通り決められた台詞を適当にしゃべる、へんてこなコントというかゲームというか、そういうものを見せられた気分がぬぐえない。

群像劇かと思えば、岡田准一パートと塚本高史パートの二つしかエピソードはなく、しかもこの二つの物語は全く絡まない。
序盤にチラリと見えているのが絡みっていうのであれば相当バカにしてる。
岡田准一パートが群像劇かと言えば、それは人間関係を巧妙に隠した(というか、それさえすぐにそれと分かるのだが劇中では延々と明らかにされないのでひたすらストレスの溜まる)普通のシナリオで、工夫も何もなく大変がっかり。

【映画】陰日向に咲く_d0057574_21125467.jpg
上の画像は西田敏行扮する「モーゼ」の登場シーン。
「海を割ったように人垣が割れて登場」という意味かも知れないが、単に歩行者は階段を上がり、浮浪者がスロープを降りてくるようにしか見えないがっかりなシーン。


というわけで、
"日陰者"と称された痛い人達を1級の俳優達が痛い演技で見せる痛いコント
となってしまったという散々な結末に。
無理やり与えた"奇跡"や"救い"が一切の感動を生まず、反って白々しさを強調するという悪循環に陥ってしまっていたように感じた。

本来、"光を当てる"というのは"救い"や"奇跡"を与える事ではなく、"理解"を与える事こそが本懐ではないか、と改めて強く感じさせられた。

≪追記するコーナー≫
夏の映画を真冬に上映。
メディア挙って原作を絶賛。
今回の制作班のバラバラさ。
劇団ひとりの原作なのに「ひとりじゃない」と歌う主題歌。
など、色々な不自然さが目立っている本作。
ここまであからさまだと、後ろに大きな広告代理店の影をチラチラ感じてしまう。
そっちに陽を当てる、"影日向に~"の方が面白そうだ。

≪出演者に一言コーナー≫
岡田准一の豹変する表情は良かった。
宮崎あおいはもう少しだけ仕事を選んだほうがいい。
伊藤淳史はただひたすらに損な役回りだった。
塚本高史をオタク役にするのは無理があるのでやめたほうがいい。
西田敏行のその後が物凄く気になった。
緒川たまきは劇中はブサイクだったが、写真は物凄く美人で安心した。
三浦友和は役を掴んでいたのだろうか。

■状況
イオンシネマ太田店にて映画の日価格で観賞
■対象
でも、泣いてる人が結構いたので面白いと思う人はいると思う。
■見所
緒川たまきの美人さというか、キャストのもう二度と見られないかもしれない痛い演技というか、むしろ私に見どころを教えてください。

by unknown0083 | 2008-02-01 20:30 | 映画

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