【映画】Sweet Rain 死神の精度
2008年 03月 28日
■動機石田卓也の様子見に・・・
■感想
なにやらうまーくまとめ過ぎてちょっと変?
■満足度
★★★☆☆☆☆ あんまり
■あらすじ
死神の千葉(金城武)の仕事は、不慮の事故で亡くなる予定の人物のところに7日前に現れ、その人を1週間観察し、その生死を判断すること。雨男の彼はその日も雨の中、7日後に死を迎えるはずの27歳の会社員一恵(小西真奈美)が現れるのを待っていた。やがてメーカーの苦情係として働き、疲れ果てて仕事を終えた彼女が姿を見せる。
■コメント
この映画の存在を知ったときに、
「これは見ないと」っと思った割には、
小西真奈美による主題歌のCMなどを見るたびにうんざりしてしまい、
どんどん興味を失っていったという映画だった。
再び興味を取り戻したのは、
たまたま帰郷した弟が原作本をおいて行ってくれたことと、
石田卓也が出演している事を思い出したからで、
基本的にその程度の興味しかなかった。

折角なので置いていかれた原作本をちょっと読んでみると、
6本の連作短編で構成されている作品で、
相性の悪いはずの伊坂幸太郎作品の割りになかなか面白く、
ついつい調子に乗って前半2本を読んでしまったのだが、
読んでいるうちに映像化作品を観てみたいという興味が湧いてきて、
今回の観賞に至ったという感じ。
まさかちょっと読んでみた部分こそが、映画化されている場所だとは思ってはおらず、
しかし、読みながら「これ石田卓也かな?」っと思っっていたら
ホントにそうだったので、そこはちょっとニヤリだった。
映画の方はといえば、金城武の一人芝居はちょっとアレだとか、
みにくい(あえてひらがな)役のはずの小西真奈美が全然みにくくないとか、
石田卓也は相変わらず活舌がヒドイなぁとか、
光石研の藤田は大分イメージが違うなぁだとか、
ジャンクションが冗長でメリハリがないなっとか、
そもそも何のために犬を連れているんだろうだとか、そういう部分での残念感はあるものの、
富司純子がビシッと締めてくれたおかげで、
全体的には後味もよく、物語的にもキレイにまとまった映画になっているんじゃなかろうかと、
そんなふうに思えなくもない。
しかし、冷静に考えるとこの映画の原作者は、
「伊坂幸太郎」という作家であり、
どこか常人とはずれた感覚の持ち主であるように見える氏の作品が、
「ホントにこれでいいのか?」という疑問が浮かび上がる。
なんとなく伊坂幸太郎という作家から感じるイメージで、
ラストはきっとこうなるだろうと予測していたものと、
実際のラストシーンが大きくかけ離れていた為、
「えぇぇ~?」っという感想が出てきてしまうのは仕方がないところ。
別にガッカリしたわけではないが、
原作を読む楽しみが出来たと、前向きに考えてみる事にする。
しかし、どうしても解らない事がひとつあって、
監督は最終話の人物の正体を隠したくて右手で受話器をとらせたのか、
それともそんな事とは関係なく役者に演技をさせたのか、
そこがどうもハッキリせず、ちょっとイラッと来ていたりする。
なんだかそこが、とても残念な感じ。

原作を読んでいる人、もしくは伊坂幸太郎作品のうち何本かを読んでいる人と、
原作未読、あるいは伊坂幸太郎作品にあまり興味がないという人とでは、
多分感想は違くなるんじゃなかろうかと思われ、
知っていればいるほど感想は辛くなるんじゃないかと、
なんとなくそんな気がする変わった映画だった。
≪追記するコーナー≫
すっとぼけた感じの金城武と、飄としていて凛とした富司純子が、
この映画を支えていたような印象をうけたのに、
エンドロールで流れる小西真奈美の、
あんまり上手ではないポップソングに興をそがれた感も否めないのも残念。
※売れっ子プロデューサの手腕も、見事な歌声も、まったく感じなかったのが敗因かな・・・
≪蛇足するコーナー≫
納得の行かなかったラストシーン、原作も全く同じで激しくガッカリ・・・
しかし内容はちょっと違い、それについては原作にちょっと納得。
最終話の老女についても、そのまま富司純子のイメージで読めたのは驚き。
ちなみに原作の満足度は、
★★★★★☆☆ なかなか
くらい。
伊坂幸太郎作品としては面白い部類にはいるなっと思った。
きっと伊坂幸太郎のファンと名乗る人達はこの小説を読んでいるに違いないと、
そんな確信めいた予感も覚えた。
■状況
イオンシネマ太田店にてレイトショウで観賞
■対象
原作読んでいない人、もしくは伊坂幸太郎作品を知らない人の方が、きっと楽しめると思う。
■見所
さすがは日本テレビで、ドラマ「ゴールデンボウル」を見たことのある人だったら思わずニャリとしてしまうようなサービスカットあり。
しかしワーナー&日本テレビのコンビって言うのは死神ばっかり制作配給するのね・・・
by unknown0083 | 2008-03-28 23:20 | 映画


