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【映画】ハッピーフライト  

【映画】ハッピーフライト_d0057574_21221885.jpg▼動機
田畑智子と平岩紙。
▼感想
空港アトラクション!
▼満足度
★★★★★★★ あざやか

▼あらすじ
副操縦士の鈴木(田辺誠一)は、機長昇格の最終訓練である乗客を乗せて飛ぶ実地試験でホノルルに向けて飛び立つことになる。彼は試験教官として同乗する威圧感たっぷりの機長の原田(時任三郎)を前に緊張感を募らせていた。そんな中、キャビンアテンダントの斎藤(綾瀬はるか)は夢にまで見た国際線フライトに臨み、緊張感がピークに達していた。




▼コメント
まるでディズニーランドのアトラクションに参加しているような気分になったのはなぜだろう?
「映画を観ている」とも「映画に入り込んでいる」とも違う、「参加している感」が感じられ、なんともいえない楽しい時間をすごしたような感じがした。
※最初のインフォメーションがポイントだった気がする

一機の国際線を中心にした群像劇という事になるのだろうか。
パイロット、管制官、整備士、グランドスタッフ、キャビンアテンダントなど、一機の飛行機を安全に飛ばすために関わる多くのプロの方々の、その仕事振りや舞台裏などをコミカルにかつシリアスに描きつつ、各方面に配置された人間くさい人達が、それぞれ自分の役回りで動くことで、映画が面白くなっているように感じた。

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ひとつ非常に面白いなっと思ったのは、綾瀬はるかの役どころ。
実は、今まで彼女があるいてきた芸能人生活と今回の役柄が、限りなくリンクしている。

国際線勤務という夢のような世界に入り込めたが勝手がわからずに大失敗、先輩にこっぴどくしかられ自信喪失するも、同じく先輩から助け舟を出されて汚名返上、その後、先輩の偉大さを胸に秘めながら自分の仕事に誇りを持ってがんばり続ける役柄の綾瀬はるか。

芸能界という夢のような世界に入り込んだがちょっと食べすぎて大失敗、先輩にこっぴどくしかられるも再起をかけて再挑戦、次は見事に成功し汚名返上、その後、芸能界で女優としてがんばる実際の綾瀬はるか。

なので「綿密な取材を重ねた上で練り上げられた脚本」は、おそらく空港スタッフにだけ行われたものではなく、ある程度予測していたであろうキャストに対しても行われていたんじゃないかと予測。

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そう考えてみると、
二枚目俳優だった時任三郎が冗談みたいな栄養剤のCMで有名になった所とか、
GS時代に輝かしい実績を持つ岸部一徳や、
地道な仕事をこつこつと積み上げていくことで幸運を掴み取った田畑智子など、
そういう「本人」の部分もちゃんと考慮して作っているんじゃないかと思い、この映画はなんだか奥が深いぞっと思ってみたりする。

だからこの映画、上映時間100分ちょっとはという時間は、やっぱり短すぎた。
あと30分くらい長くたって、きっとずっと楽しめたと思う。
なので、せめて120分やって欲しかったというのが正直な気持ち。

とか言いつつも「終わっちゃった~」と思いながら劇場を後にするもの久しぶりな気がするので、これで良かったのかもしれない。
鮮やか。


≪追記するコーナー≫
各スタッフごとにいい画像が見つかったので、あわせてコメントを少しづつ。

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パイロットの時任三郎と田辺誠一。
真面目・堅物というイメージの機長らしいが、なかなかおちゃめなところがある。多分凄腕。
一方、根性なしの副操縦士だが、実は物凄い技術の持ち主だったことが後にわかる。
それがわかるエピソードが大好き。そして本人にその自覚なしなところがさらにいい。
帽子をかぶる意味、別の料理を食べる意味。
さりげなく入っていたが、とても深いエピソードだった。

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グランドスタッフの田畑智子と平岩紙。
ある意味、邦画界最強のツーショット。
空港内を縦横無尽に駆け回る田畑智子が印象的。
思わず機内に足を踏み入れてしまった時の「まずっ」という感じの間がとてもよかった。
飛行機が地上を離れた段階でもう出ないと思っていただけに、その後もちゃんと登場し続け、そしてその活躍っぷりはとてもうれしかった。
※本作とは関係ないが「現代版ちびまるこちゃん」をやる機会があったらこの二人で是非

グランドスタッフには他に田山涼成などがいる。「説得」のシーンはきっと本当の空港スタッフもこんな手口を使ってるんじゃないかという程の代物で、おもわず拍手してしまった。

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キャビンアテンダントの面々。
ドジ担当、ミス担当、怒鳴られ担当と、上手い具合に役割が割り振られていたのが印象的で、それぞれに解決させる人間が異なっていたのが好印象だった。
※ドジは解決できずだが・・・
グランドスタッフが足を踏み入れたときに「何様っ!」っという表情を見せた吹石一恵。
ここがCAの戦場であり、これがCAのプライドだという素晴らしいエピソードだった。

新人CA綾瀬はるか。
こと食べ物の事となると生き生きとして見えるのは、テレビCMであっても、劇中のエピソードであっても、全く変わらない。

チーフパーサー寺島しのぶ。
しばらく戸田恵子だとばっかり思っていた。
基本的には当たり前の事を、当たり前に言っているだけで、怖いチーフという事は無かった。
若手の対応とベテランの対応の差、というのがわかるシーンがいくつかさりげなく入っていたのがいい。
厳しさが前面に出ているが、確実なフォローを忘れない。
ちょっとしたことから他人の能力を見抜く力は、長生きしていれば自然に身につくのだろうか。

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整備士チーム。
田中哲司は叩いて見守り育てるタイプなんだろうか。
ベテランのキャリアと若者の我、反目しつつもある程度は認め合っているのが感じられた。
一本のレンチを紛失しただけでも全部ひっくり返して捜索する。確かに当たり前のことなんだが、絵で見せられるとなるほどなっと思う。
「完璧な状態で飛ばしてやりてーよ、でも時間がねーんだ」
には正直とても驚いた。
世界中の飛行機は、みんなそんな状態で飛んでるんだ・・・

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コントロールセンターチーム。
古い時代に培った技術は、たとえ時代が進んで新しいシステムに変わろうとも、決して無駄にはならないんだという事を、岸部一徳の仕事ぶりが教えてくれる。一仕事やり終えた後の後姿に大人の男の姿を感じた。
その他、通信担当に肘井美佳、気象担当に中村靖日。
田辺誠一と肘井美佳のイライラ通信のやり取りが何気に面白かった。

地上スタッフは他に、管制官チームがある。
国土交通省の管轄の彼らは私服勤務。
賞賛と驚愕まじりの「のせてきたよ!」という台詞に感動。
このオペレーターはきっと時任三郎が操縦していると思っていたに違いない。


▼状況
MOVIX伊勢崎にて無料鑑賞券で鑑賞
▼観客
100名弱(老若男女、グループ、ソロ、カップルなど幅広く)

▼対象
人を選ばずに楽しめるかも
▼見所
あ~、だから「ハッピーフライト」なんだっと、見終わったあとに気づく所

by unknown0083 | 2008-11-16 16:50 | 映画

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