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【DVD】モーターサイクル・ダイアリーズ  

【DVD】モーターサイクル・ダイアリーズ_d0057574_1140203.jpg▼状況
レンタルDVDにて
▼動機
映画「チェ 39歳 別れの手紙」の予習
▼感想
チェ・ゲバラのターニングポイントを見届ける
▼満足度
★★★★★☆☆ なかなか

▼あらすじ
1952年、喘息持ちだが“フーセル(激しい心)”の異名を取る23歳の医学生エルネスト(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、7歳年上の陽気な友人アルベルト(ロドリコ・デ・ラ・セルナ)とともに本でしか知らない南米大陸の縦断旅行に出る。それは、1台の中古バイクにまたがる金も計画も無い旅だった……。




▼コメント
「チェ 28歳の革命」を見て、恐らくこの映画も見ておいたほうが良いだろうと確信した。
問題はいつ見るかで、「チェ 39歳 別れの手紙」を見てからこちらを見るべきか、こちらを見てから「チェ 39歳 別れの手紙」を見るべきか、かなり真剣に悩んだ。
結果、より良く詳しく「チェ 39歳 別れの手紙」を楽しむために、先にこちらの「モーターサイクル・ダイアリーズ」を見ておくことにした。

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伝記を調べると、チェ・ゲバラは若かりし頃に二度ほど南米旅行をしている。
このお話はチェ・ゲバラが革命家になる前の、まだ23歳の医大生だった頃に年上の友人と共に行った第一回目の南米旅行のお話。

ルートはウルグアイに近いアルゼンチン西部から南に下り、そこからいったん西へ向かい、アンデスを南下してチリへ入る。チリを北上し、ペルーに入り、途中マチュピチュに立ち寄り、リマとサン・パブロの診療所で研修(?)を行い、コロンビア、ベネズエラの続く。

「モーターサイクル・ダイアリーズ」というから、てっきりバイクでずっと旅行するのかと思っていた。このバイク最後まで持つのかな?と心配していたら、バイクを降りてからが本番だった。
バイクから見る景色は単なる移動中の風景にしか見えなかったものが、徒歩となった後は二人の世界の一部になっていくような、そんな感覚を覚えたのはなぜだろうか。

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旅を続けながら、段々とエルネストの心が変わって行くのがわかる。
今までは当たり前のように思っていた、医者として誰かを救う道。
しかしこの旅は、その方法では救えない人間もいるという事実を突きつける。
エルネストは苦悩する代わりに、それ以外の方法で人間を救う道を模索する。
その答えは、この旅の中では出ない。

また、劇中何度か、後にチェ・ゲバラとなる男の片鱗が垣間見えるところがある。
旅の為に「貰う」行為ばかりだったものが、初めて自分たちから毛布を差し出すシーン、
鉱山で「水くらいやれよ」と言って石を投げるシーン、
たとえ傷つけると解っていても嘘をつけずに本音で語るシーン、
根拠のないルールに真っ向から立ち向かうシーン、
ハンセン病診療所で行った誕生会の挨拶などが、そういう感じだった。

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「これは偉業の物語ではない。
 同じ大志と夢を持った二つの人生が、
 しばし並走した物語である」

この映画の最初と最後の二度出るのだが、
これが最初と最後とでは全然違った印象に見えたから不思議だ。

ロードムービーとしてはもう少し色々と見せてほしいところはあったが、伝記もの、実話の旅ものとしてはなかなかいい映画だと思った。
私のような「チェ・ゲバラ」初心者には入門用に非常にいい教材になるような気がした。


▼教訓
誰にでもある人生の分岐点を、どう感じ、どう捉え、どう行動に移すか
▼見所
アマゾン川ってピラニアとかワニとかが普通にいるイメージなんだがアンデスの西側にはあんまりいないのだろうか・・・?

by unknown0083 | 2009-01-24 11:38 | 映画

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