【DVD】つぐない
2009年 06月 13日
レンタルDVDにて
▼動機
劇場鑑賞時に発作発生
▼感想
事実を伝えることが本当のつぐない
▼満足度
★★★★★☆☆ なかなか
▼あらすじ
1930年代、戦火が忍び寄るイギリス。政府官僚の長女セシーリア(キーラ・ナイトレイ)は、兄妹のように育てられた使用人の息子、ロビー(ジェームズ・マカヴォイ)と思いを通わせ合うようになる。しかし、小説家を目指す多感な妹ブライオニー(シアーシャ・ローナン)のついたうそが、ロビーに無実の罪を着せ、刑務所送りにしてしまう。
▼コメント
<全力でネタバレしていますのでご用心>
ブライオニー(シアーシャ・ローナン)は、幼き日についた嘘で二人の人間の運命を大きく狂わせてしまった事を、ずっと後悔してきた。大人になり小説家となったブライオニーは自らの死期を悟ると、つぐないの意味をこめて、幼き日の出来事を物語としてしたためるが・・・
結局、事実を捻じ曲げハッピーエンド風にしてしまう。
「絶望的な物語の中から読者はどんな希望を見出すのか」
「物語の中ではせめて二人を合わせようと思った」
劇中、ブライオニーはそれが当たり前の事のように語るが・・・
読者を盾にしているだけで本当は自分自信の希望なのではないだろうか?
そうすることで一瞬でも自分が許されたような気持ちにならなかったのか?
本当はそうだと思い込みたいだけなんじゃないだろうか?
ハッピーエンドはただの自己満足というのではないだろうか?
それを「つぐない」と呼んでいいのかだろうか?
そんな事をついつい考えずにはいられない映画だった。
とはいえ、この映画が語りたかったのはむしろその裏側の部分だと思っている。
つまり「ハッピーエンドは本の中だけで事実はもっと悲劇的」とはっきり明言しているところ。
そして自分のエゴの為に事実を捻じ曲げてしまいましたと告白しているところ。
つまりそれは、物語をしてしたためた事が「つぐない」なのではなくて、
後に語る方が本当の「つぐない」だということ。
うん、この映画、なかなかに深い。
≪追記するコーナー≫
曲がり角にそってカクカクと早足で歩くブライオニーが強烈な印象。ただそれだけの事で「極度の神経質で何事もキッチリしたいタイプ」なんだなっと想像させるあたりは凄いとしか言いようがない。
※大人になるとカクカク感が減少するのが残念。・・・というか顔も原型とどめてない
→友人(?)の方は本人?っと思うくらい原型だったのに・・・
▼対象
中盤から戦争映画にシフトするのでそれに耐えられる人。
▼見所
序盤のブライオニー
▼関連
つぐない
by unknown0083 | 2009-06-13 23:29 | 映画